「Fラン大学にも地頭のいい人はいると思います」。学歴は一体なにを炙り出しているのか。本質を考える。

2025年6月25日 6:50

「地頭」とは一体なんなのか

――なるほど。結構手厳しいですね。

びーやま：そうかもしれませんね。それでいうと「地頭」という考え自体に違和感があるのかもしれません。

　この「地頭」というのは一体なにを指すのか結構曖昧ですよね。人によってはIQですし、人によっては人間関係のうまさを指すこともあります。「いや、日々の中での思考力だ！」という人もいるでしょう。

　この時点で、誰とも比べようもないわけで、評価しづらいものなんじゃないかと僕は思います。もっと厳しめに言うと「地頭」という言葉を逃げ道にしているだけなのではないかとも。

――じゃあ、「地頭なんてものはない」ということでしょうか。

びーやま：そんな風には思いません。

　ただ、そんな曖昧なものを追い求めるくらいなら、ちゃんと学力をつけたほうが効率はいいんじゃないかと思います。

　勉強する範囲も答えも決まっていて、やればやるほど頭がよくなるわけです。しかも、それができれば世間的にも認められるわけですから、よっぽどいいですよね。

　なにより、学力を身につければ知識は増えて、思考も深くなりやすいわけですから、結果「地頭」もよくなるのではないかなと。

――学力≒地頭ということでしょうか。

びーやま：おおむねその通りです。

　よく、「あいつは地頭が違う」みたいなことが受験界では言われがちです。「頭のつくりが違うよ」みたいな形で自分を諦めてしまう人は多いんですが、本当にそうでしょうか。

　頭のつくりが違う天才しか受からない大学・学部は日本には一握りしかありません。それ以外は努力です。仮に理解力に差があったとしてもそれは埋められるものです。

　なので、余計なことは考えずに勉強するのが一番の近道だと思います。

――なるほど。できることをやろうということですね。

びーやま：そういうことです。「地頭」もあるにはあると思いますが、大学受験レベルくらいでは関係ないというのが正しいです。努力で埋められます。

　なので、Fラン大学でも「地頭がいい」というのもわかりますが、それは世間に見える成果として見せてほしいということです。そういった考えを持つこと自体は否定しません。

――よく理解できました。最後に受験生へのメッセージがあればお願いします。

びーやま：勉強しましょう。

　受験生が成長する道は勉強しかありません。皆さんより成績がいい同級生は勉強の才能があるわけではなく、皆さんより多く努力しているだけです。少なくとも受験とはそういうものです。

　あれこれ言っているあいだに単語ひとつ覚えればそれは大きな成長です。そうやって積み上げていきましょう。「文句を言っているライバル」を横目に皆さんだけ成績が伸びたら気持ちよくないですか？

　文句を言いたい気持ち、悔しい気持ちは大いにわかりますが、それをエネルギーに変えて勉強しましょう。皆さんならできるはずです。

――ありがとうございました。

びーやま［著］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ（たまにポンコツ）で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん［協力］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退（現役合格）。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。