【スクープ】ロッテHDが過去最大1600億円超の最終赤字!国内事業は好調なのに…上場も延期にした「お家事情」とは?Photo by Imaginechina/時事通信フォト

ロッテホールディングスの2025年3月期決算は1600億円超の最終赤字となったことが分かった。赤字転落は3期ぶりで、韓国事業の業績悪化が響いた。国内事業の上場延期の裏にある、懐事情を詳報する。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)

3期ぶりの赤字転落で
1600億円超の純損失を計上

 ダイヤモンド編集部の取材によると、菓子大手ロッテなどを傘下に持つロッテホールディングス(HD)は、2025年3月期の最終損益が3期ぶりに赤字に転落したことが分かった。

 ロッテ関係者によると、ロッテHDは6月27日に定時株主総会を予定しているという。ダイヤモンド編集部は同社が株主に公開した「連結計算書類」を入手した。資料によると、25年3月期の連結売上高は前期から4858億円増の7兆7204億円となったものの、親会社株主に帰属する当期純損失は1626億円で、21年3月期の1012億円を超えて過去最大となった。

 目を覆いたくなる惨状だが、実は菓子やアイスの製造販売を行う国内事業会社ロッテの業績は好調だ。

 25年3月期の営業収益は前期比91.1%増の201.8億円、営業利益は同76.6%増の139.9億円。当期純利益は同15.8%増の151.6億円に着地した。

 それでも過去最大の赤字に転落したのは、韓国での化学事業と流通事業の不調だ。そして、国内事業の上場を延期してまでとある分野に注力するのには、ロッテHDならではの「お家事情」が関係している。次ページで詳しく解説していく。