気づかないうちに自分を縛っていた…「人と会うのがしんどい」人の“無意識のクセ”
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

いろんな人に会う心地よい疲れ
先日、神戸で開かれた学会に出席して、いろいろな方とお会いしてきたのですが、とても面白く、刺激的な時間を過ごせました。
たくさんの人と会えば、それなりに疲れます。ただ、今回は「良い疲れ」だったと感じています。
「人付き合いが苦手」という思い込み
私はもともと、人付き合いが苦手なほうで、特定の人とばかり会いがちなところがあります。
けれど、こうしていろんな人と関わる場に出てみると、案外その場では楽しく過ごせるものです。
そのあとどっと疲れが出ると、「やっぱり自分は人付き合いが苦手なんだ」と思い込んでしまいがちですが、本当は苦手なのではなく、「人と関わると疲れやすい体質」なだけかもしれません。
家での安心感が思い込みを強める
自宅に帰って一人になったときの安心感は、たしかに大きいです。その感覚に慣れてしまうと、「やっぱり自分は人と関わらないほうがラクだ」と考えてしまいます。
実際には外で楽しく過ごせたはずなのに、それを忘れて「自分は人付き合いが向いていない」と、どんどん思い込んでしまうのです。
この思い込みは、人との関わりを避ける悪循環につながる可能性があります。
少しだけでも「外に出る」を習慣に
だからこそ、たとえばお誘いがあったときなど、スケジュールが合えばできるだけ乗ってみたほうのがいいと思います。
まるで“強制お出かけ”みたいな感じですが、それが後々、自分のためになることも多いのです。
実際、私のところに来る患者さんの中にも「人付き合いが苦手」とおっしゃる方は多いのですが、本当に極端に苦手という方は、実はそれほど多くありません。
自分では「できていない」と感じていても、周囲から見れば「十分できている」と評価されているケースも多いのです。
脳に刺激を与える意味でも有効
こうしてたまに外に出て人と会うことで、脳の違う部分が活性化されるような感覚があります。
すると、頭が「お暇」になりにくくなり、次にやることのイメージが湧いてくるんですね。
それがまた、気持ちの面でもプラスに働いて、ちょっと幸せな気分にもなれるのです。
思い込みをほぐしてくれる
「人と会うのはちょっとしんどいな」と思っている方でも、たまにはあえて人と会う機会を持ってみることをおすすめします。
無理のない範囲で構いません。ちょっとした外出や交流が、自分の中の思い込みをほぐしてくれることもあると思います。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。