民間宇宙ステーションの開発は、地球低軌道での不動産開発プロジェクトの様相を呈している。いつの日か、そうしたステーションから太陽系でトップクラスの眺望が拝めるかもしれない。米航空宇宙局(NASA)の後押しを受け、複数の企業が国際宇宙ステーション(ISS)の後継機の建設を目指している。さまざまな入居者や旅行者を新たに呼び寄せる狙いだ。企業幹部らによると、民間ステーションの将来の利用者には、政府の宇宙飛行士から民間の研究者まで幅広い層が想定される。地球から数百キロ上空での特別な体験を求める観光客も訪れる可能性がある。20年以上運用されているISSから1基以上の商業ステーションへ移行するというのは、容易でも安価でもない。開発企業は多くの技術上・生産上の課題を克服し、施設の安全な運用を実証する必要がある。