「これらを使いこなせれば、MBAで学習する課題の8割以上に対応できる」
そう謳うのが、書籍『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(ダイヤモンド社)だ。この本は、国内で圧倒的なシェアを占める日本No.1のビジネススクールであるグロービスが、授業やコンサルティングの現場で定番となっている「有名フレームワークTop100」を厳選し、使いやすさを重視して図解したビジネス書である。
ビジネスの定石であり先人の貴重な知恵であるフレームワークを使いこなせれば、それだけでビジネスパーソンの生産性は何倍にも上がるという。
この記事では、そんな同書から一部を抜粋・編集し、あらゆるビジネスパーソンにとって強力な武器となるフレームワークの重要性について紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・上村晃大)

「圧倒的に仕事が速い人」が実践している「プロセス図」の極意・ベスト1Photo: Adobe Stock

業務を「見える化」して改善を加速させる人たち

 ビジネスの現場で業務を改善しようとするとき、物事の手順を整理して「プロセス図」に落とし込むことは非常に有効です(図表1)。

「圧倒的に仕事が速い人」が実践している「プロセス図」の極意・ベスト1図表1 プロセス図

 仕事ができる人は、このプロセス図を単なるマニュアルとしてではなく、業務を最適化し、チーム全体のスピードを引き上げるための強力なツールとして使いこなしています

 今回は、業務を標準化し、改善のヒントを見出すための「プロセス図」を使う際に、優秀なビジネスパーソンが実践している極意について取り上げます。

ベスト1:「目的に立ち返る」

 業務の流れを可視化する際、圧倒的に仕事が速い人が意識している最大のポイントは、 「目的に立ち返り、適度な粒度でプロセスを切り分けること」です

 プロセス図のメリットと、その効果的な使い方について、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』では次のように解説されています。

プロセス図のメリットとして、関係する人々がプロセス全体の流れと各ステップの関連性を容易に理解できるようになる点があります。これは業務の標準化などに大いに役に立ちます。営業などはかつては一人ひとりやり方が違うといったこともありましたが、近年では標準化の効用が理解されるようになり、プロセス図が多く用いられています。プロセス図を用いることで、不要なステップやボトルネック、冗長な箇所などを特定し、改善のためのヒントを見出すこともできます。
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(32ページ)
プロセス図を書く際、正確さを追おうとしてプロセスの数を多くしすぎると、かえってわかりにくくなることもあるので注意したいところです。目的に立ち返って適度な切り方を工夫しましょう。一般的には3つから7つ程度がわかりやすいでしょう。たとえば、営業プロセスであれば、「アポ電話」「訪問」「本格商談」「提案依頼獲得」「提案書・見積書の作成」「クロージング」くらいに分けておくと標準化しやすいですし、プロセスごとのナレッジ共有、さらにはKPI管理やファネル分析などがしやすくなります。
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(35ページ)

 上記の通り、プロセスを細かく切り刻みすぎず、「3つから7つ程度」にまとめることで、全体像と各ステップの関連性が劇的に把握しやすくなります。

ボトルネックを特定し、チームの「標準」を作る

 プロセス図を書く真の目的は、「どこに問題があり、次にどう改善すべきか」をチーム全体で共有し、すぐに行動へ移すことです。

 仕事ができる人は、適度な粒度でプロセスを分けることで、不要なステップやボトルネックを瞬時に特定します。

 さらに、プロセスごとにナレッジを共有したり、KPIを管理したりすることで、個人のノウハウをチーム全体の「標準」へと昇華させています。

 完璧さを求めて細部にこだわるのではなく、常に目的に立ち返り、業務をより良くするための「意味のあるプロセス分け」を実践していきましょう。

(本稿は、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』の内容をもとに構成したオリジナル記事です)