ドナルド・トランプ米大統領がイランの核施設攻撃に成功し、北大西洋条約機構(NATO)が多額の国防支出を約束したことで、抑止力の面で米国の株は上がるはずだ。しかし、米軍の最高司令官であるトランプ氏は現在、ロシアに対して弱みを見せている。こうした状況からは、ウクライナに強固で永続的な和平は生まれないだろう。今週リークされた情報によれば、トランプ政権はウクライナが待ち望んできた武器供与を停止している。本紙の情報源の話では、その武器には防空ミサイルの「パトリオット」や空対地ミサイル「ヘルファイア」、りゅう弾砲の砲弾約8500発やその他の弾薬が含まれる。一部は既にポーランドで引き渡しを待っていた。従ってこれは、ロシアによる夏場の攻撃が始まる前にウクライナが頼みにしていた武器の供与を拒否するという意識的な決断だ。これは敵対行為であり、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に有利に働く。