「レシピ通りに作ったのに、なんだかおいしくない……」そんな経験はありませんか? それは、レシピをシンプルに見せるために、「料理上手なら感覚でわかる」と省かれた大切なポイントがあるからかもしれません。書籍『レシピ未満のおいしい食べ方』では、これまでのレシピ本には書かれなかった、「料理をおいしくするためのコツ」やポイントをわかりやすく解説。さらに、ひとつの食材で作れる料理、火を使わずにできるもの、直感的に作れるシンプルな調理法など、「レシピと呼ぶには簡単すぎる」食べ方を通じて、一生モノの「料理の秘訣」が身につきます。今回は水出しコーヒー。簡単においしくできるコツを紹介します。(監修/料理研究家・管理栄養士 藤井恵)
コーヒーは「水出し」がおいしい

コーヒーをいれると、えぐみや酸味といったいわゆる「雑味」が出るのが気になって、あまり好きになれませんでした。
ところが、水出しのコーヒーを飲んでみたら、おいしい!
お湯でいれるより時間はかかりますが、豆に含まれる油分があまり出ないので、雑味が少ないスッキリした味わいになるようです。
専用のドリッパーを使ってもいいですし、なければ氷で出してもOK。
フィルターにコーヒーの粉を入れ、水を加えてふやかしたら、その上に氷をのせて待つこと4時間。
そのままでもおいしいし、温かいコーヒーが飲みたいときは、温めれば十分においしくいただけます。
実は、紅茶や緑茶も水出しがおすすめ。リーズナブルな茶葉も、低温で7~8時間かけて出すことで驚くほどおいしくなりますよ。
レシピ通り作ったのにうまくできない……という人は、サラッと書かれている調理法が、プロにとっては簡単でも、自分にとっては難しいということに気づいていないのかもしれません。「これは、こういうもの」と思わず、もっと簡単にできる方法はないかな? と自分に合う作り方を探してみるといいでしょう。藤井恵さんのレシピが「どんな人でも上手に作れる」と言われるのは、おいしいだけではなく、簡単で、誰もが失敗しづらく、時短になり、しかも必要な栄養素を効率的にとれる料理になっている? と常に考えられているから。レシピとは言えないくらい簡単なコツを知るだけで、驚くほど料理上手に近づけますよ!