努力しても報われない…その原因は?
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【精神科医が教える】「悪いことが続く人」に共通する“無意識レベルの自己破壊サイクル”Photo: Adobe Stock

嫌なことはなぜ続くのか?

今日は少し嫌なタイトルかもしれませんが、「良くないことは大抵続く」というテーマでお話しします。

私たちは、嫌なことや良いことが、まるでランダムに起きているように感じるかもしれません。

ですが実際には、そうではなく、ある程度の「流れ」や「つながり」をもって起きていると私は考えています。

つまり、良いことが続くこともあれば、悪いことが続くこともあるのです。どちらも単発で終わるというより、ある種のリズムをもって繰り返されるということです。

悪いことの背景には「疲れ」や「ズレ」がある

なぜ悪いことが続くのかというと、多くの場合、そこには原因が潜んでいます。

たとえば、自分自身が疲れていたりやり方が少しずれていたりすることが原因になっているのです。

さらに、嫌なことが起きると気分も落ち込み、ネガティブになってしまいますよね。すると、エネルギーも消耗してしまい、結果としてまた別の悪いことを引き寄せてしまうという“悪循環”が生まれます。

焦って行動すると、かえって悪化することも

ここで重要なのは、「すぐに状況を変えようとしないこと」です。

何か嫌なことが起きたとき、せっかちな人(私もそうです)は、すぐにあれこれと対策を講じたくなります。もちろん、それ自体は悪いことではありません。

ただし、たとえ正しい対応をしたとしても、結果が出るまでには「タイムラグ」があるのです。

すぐに改善されないからといって、「意味がない」「やっぱりダメだ」と拡大解釈してしまうと、状況はさらに悪化してしまいます。

成果が出るには「時間」が必要

たとえば、「良い成績が出ない」と感じる時期が続くとします。そこで何かを改善しても、その効果が現れるまでには時間がかかることがあります。

この「時間差」を理解しておかないと、焦りや不安にのみ込まれ、自分で自分を追い詰めてしまいます。

焦ると判断も鈍り、また良くない選択をしてしまう――そんな悪循環が起きることもあるのです。

「実」が育つには時間がかかる

物事というのは、「実を結ぶ」までには時間がかかります。一方で、「実が落ちる」つまり失敗するのは一瞬です。

たとえば、せっかく育てた果実がポロッと落ちてしまったとき、そこからまた育て直すには時間が必要です。その間、成果が感じられない時期が続くかもしれません。

それでも、「育てている」という自覚を持ち続けることが大切です。

タイムラグを理解して、焦らないこと

今日の話をまとめると、「悪いことが続く」と感じるときほど、焦らないことが大切です。

改善のために努力をしても、その効果が表れるまでには時間がかかるという「タイムラグ」があるからです。

だからこそ、自分の中で「ある程度は続くかもしれない」と心の準備をしておくこと。

そのうえで焦らず、一歩ずつ粘り強く取り組み続けることが、やがて状況を好転させてくれるのです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。