「この本のおかげで出世できた」「チームのパフォーマンスが上がった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方を指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「計画のうまさ」は評価するな
丁寧に企画書を作る。
精緻なスケジュールを立てる。
リスクも洗い出している。
一見、優秀に見えるこうした「計画のうまさ」は、実は出世には直結しません。
むしろ、計画倒れの常連になる可能性すらあります。
出世する人との最大の違いは、「完璧な計画」よりも「動き出しの速さ」と「結果」にフォーカスしているかどうかです。
「時間をかけすぎる人」の落とし穴
出世しない人にありがちなのは、「もう少し整えてから始めたい」という思考です。
準備に準備を重ね、完璧な状態にならないと動けないという心理。
結果として、タイミングを逃し、周囲からは「遅い人」と見なされてしまいます。
現場は常に動いています。
ベストなタイミングを逃せば、どれだけ計画が優れていても意味を持たないのです。
出世する人は「走りながら修正」していく
優秀な人ほど、7割くらいの完成度でまず動きます。
動きながらフィードバックを受け、ズレがあればすぐに修正する。
この柔軟さとスピードこそが、評価されるポイントです。
なぜなら、組織が求めているのは「実行者」であり、「評論家」ではないからです。
計画だけで終わる人は、信頼されない
上司や経営層が見ているのは、「言ったことをやる人かどうか」です。
言うだけ、書くだけ、会議で発言するだけでは、評価は積み上がりません。
「すぐに動く人」であるかどうかが、出世のボトルネックになるのです。
つまり、計画は手段であり、目的は成果を出すことにあります。
その本質を見失っている人ほど、出世から遠ざかっていきます。
仮面をかぶって、まず動く
慎重な性格の人にとって、未完成のまま動くのは不安でしょう。
それでも、リーダーを目指すのであれば、仮面をかぶって行動に踏み出す勇気が必要です。
完璧主義を脱ぎ捨て、「とにかく動く」「修正は後で」と割り切る。
仮面をかぶって、まず一歩踏み出す。それが出世の第一歩になります。
(本稿は、『リーダーの仮面』の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計170万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。