「この本のおかげで出世できた」「チームのパフォーマンスが上がった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方を指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

無能サラリーマンが知らない、たった3文字のアルファベットとは?Photo: Adobe Stock

「KPI」を知らない

「かなり頑張りました」
「体感では成果出てます」
……

 このタイプの報告をする人ほど昇格が遠のきます。

 なぜなら、努力と結果を結びつける「途中の数字」が欠落しているからです。

 その3文字が「KPI」(Key Performance Indicator)です。

 KPIを知らない、使わない、説明できない人は、組織にとって「判断不能な人材」になります

KPIは「結果までの橋」

 最終的に達成したいゴール(売上・契約数・離職率改善など)は、KGI(Key Goal Indicator)です。

 ところが、KGIだけ見ても、途中で何を増やせばいいのかわかりません

 そこで必要なのがKPI。ゴールに至るまでの行動量・進捗・質を示す先行指標です

 KPIが可視化されると、どこを強化すべきかが即座に判別できます。

KPIがない組織で起こる3つの悲劇

1.原因不明の失速
 数字が悪くても、どの工程が詰まっているか誰も説明できません。

2.議論が感覚論に堕ちる
「営業が弱い」「もっと熱量を」など抽象論が飛び交い、改善が遅れます。

3.育成不能
 新人に「とりあえずやって」で現場丸投げ。再現性ゼロで人が育ちません。

 しかし、KPIがあれば、どの行動を何回こなせば成果につながるか学習ループが回ります

 完璧である必要はありません。粗いKPIでも、ないより100倍マシです。

仮面をかぶって、数字で会話する習慣を

「数字は苦手」「現場は複雑」と言い訳していては永遠に感覚頼みです。

 内心どれだけ面倒でも、仮面をかぶってKPIを設定し、数字で会話する側に立ちましょう

 KPIを握る人が、議論を動かし、リソースを引き寄せ、最終的に出世ラインに乗ります

(本稿は、リーダーの仮面の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)

安藤広大(あんどう・こうだい)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計170万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。