
若き研修医の視点から日本の医療が抱える問題を描いた、佐藤秀峰の人気マンガ『ブラックジャックによろしく』。永禄大学の第一外科で研修中の斉藤英二郎は、医局での身の振り方に戸惑う。医局という共同体をないがしろにしては、うまく世渡りできないと知り、斉藤は自信を失っていく。リアルな描写で衝撃を与えた医療マンガの第5話「外科と内科と医局と斉藤」を掲載する。
【あらすじ】
主人公・斉藤英二郎は、名門・永禄大学を卒業したばかりの25歳の研修医だ。
斉藤は、永禄大学附属病院の第一外科で研修中だが、“医局”の交流会で教授を持ち上げる周囲のノリについていけずにいた。
大学病院では、各科がそれぞれ“医局”という共同体を作っている。医師は大学病院に勤めようが、私立病院だろうが、町の開業医だろうか、基本的にどこかの大学病院に出身医局がある。医局には、絶大な権力があり、同じ大学系列の民間病院の人事権も握っている。
医局に属していないと、医師は就職先を見つけることが難しくなるという厳しい現実がある。
しかし、斉藤はそういう組織の中でうまくなじめる気がしないと、自信を失っていく。
正直な気持ちを吐露した斉藤に、指導医の白鳥貴久は「一生“はぐれ医者”として細々と生きていくしかなくなるぞ」「不満があるなら自分が権力を握って変えるしかないんじゃないか」と忠告する。
そして第一外科での研修が終わり、第一内科での研修が始まった――。
若く、高い志をもった斉藤が、日本の医療の厳しい現実と向き合いながら成長していく物語がスタート。マンガの続きは『ブラックジャックによろしく』でチェック!

