牛乳を飲んでたんぱく質をしっかりとろうと考えているのなら、一度に多くの量を飲むのではなく、朝昼晩と分けて飲むことがポイント。ちょこちょこ飲みこそが摂取した栄養素を最大限に活用できるのです。

乳製品やスイーツ
第3のミルクも活用しよう

「朝牛乳」「昼牛乳」「夜牛乳」以外も、水分補給の基本に牛乳を置き、1日に何度もこまめに飲むとさらによいでしょう

 中高年以降は、冷蔵庫に牛乳を必ず常備してほしいくらいです

 牛乳そのものが少し苦手という人の中には、乳製品なら大丈夫という場合もあるのではないでしょうか。そういう人におすすめなのが、ヨーグルトやバターを積極的に取り入れること。これらは牛乳を加工した食品なので、牛乳と同じ栄養をとることができます

 たまには生クリームもいいですね。

 高齢者専門の精神科で患者さんを診ていたときに気づきましたが、高齢者は甘いものが好きな人が多くいます。若い頃はそうでもなかったのに、好きになったという声もよく聞きます。食事の量が減ってしまい、エネルギー代謝も低下するため、エネルギーが不足しがち。そういったときに速やかにエネルギーになる甘いものが欲しくなるからかもしれません。

 甘いものが食べたくなったら、乳製品や卵を多く使ったものを選ぶようにするといいですね。気持ちもおなかも満たされて、栄養もとれるので、一石三鳥くらいにはなりますから。

 どうしても牛乳が苦手……ということであれば、豆乳やアーモンドミルク、オーツミルク、ココナッツミルクに置き換えてもいいでしょう。ただし、これらは植物性のたんぱく質なので、牛乳とまったく同じではありません。免疫細胞やホルモンの材料になるコレステロールや骨を丈夫にするカルシウムはカバーできませんので、ほかで補うようにしましょう。

 反対に、牛乳にはないうれしい栄養も含みます。

脱水症状の本当の怖さは
電解質が失われること

 ここ何年か、日本の夏は殺人的な暑さですよね。ニュースでは「不要不急の外出は控えるように」とか、「熱中症に十分気をつけてください」とか。それでもこんなに暑いと、熱中症で搬送される人が多いこと。部活中の中高生や、エアコンを使わずに過ごしている高齢者が熱中症で搬送されたなどと耳にします。