
栄養素を豊富に含み、健康寿命を延ばしたい中高年には強い味方となる「牛乳」。実は、飲み方次第で、得られる効果も大きく変わるのだとか。日常に取り入れやすい「ちょっとした工夫」で牛乳のポテンシャルを最大化しよう。※本稿は、和田秀樹『医師が教える長生きする牛乳の飲み方 たんぱく質をおいしくとって健康寿命をのばす!』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。
1日3回、ちょこちょこ牛乳で
たんぱく質を最大限に吸収
中高年の健康にとって牛乳はとても高い潜在能力を秘めています。しかし、だからといって牛乳だけをとっていれば安心か、というとそうではありません。
健康であるための理想は、さまざまな食材からいろいろな栄養素をとることです。年齢とともに食事の量も減っていき、栄養不足が気になる人には、牛乳を取り入れた食生活はおすすめです。
牛乳は豊富な栄養がバランスよく含まれますが、たくさんとったらとった分だけ吸収され、肉となり骨となるわけではありません。そこで、ここでは最大限に吸収するコツをご紹介します。
たんぱく質を例にとってみると、1回の食事で吸収できる量は20~40g程度と決まっています。とり過ぎて吸収されないたんぱく質は体内で活用されず、消化吸収において内臓に負担がかかってしまいます。
すると腸内環境が乱れる、骨密度が低下するともいわれています。せっかくたんぱく質をとったのに、活用されないのは、本当にもったいないことです。中高年にとって筋肉や骨は宝。その材料であるたんぱく質を捨てていることになるのですから。
そこでおすすめなのが、1日のうちに何度も分けて飲むこと。