ニュースな本写真はイメージです Photo:PIXTA

「高齢になったらコレステロール値を上げる食品は控えなければ」と思っていないだろうか?実は、食品の摂取がコレステロール値の上昇に影響する部分は大きくなく、むしろ低コレステロールは健康に悪影響を及ぼす可能性もある。高齢者医療の専門家である和田秀樹氏が、健康寿命を延ばしたい高齢者こそ積極的に牛乳を飲むべきだと指摘する。※本稿は、和田秀樹『医師が教える長生きする牛乳の飲み方 たんぱく質をおいしくとって健康寿命をのばす!』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。

コレステロール値が上がるから
牛乳は危険というウソ

 血糖値、血圧、コレステロール値。どの数値も年を重ねれば重ねるほど高くなりがちですが、できれば低く抑えたほうがいいと思っていませんか?

 そして数値を気にするあまりに、あれも食べないほうがいい、好きだけど少しだけにする……と自分の体のためだと思って、我慢している人も多いのではないでしょうか。でも我慢を続ける人生は果たして本当に正しいといえるのか。またその人生は充実しているといえるのでしょうか。

 特に、生活習慣病や心・脳血管系の病気のリスクが心配で、コレステロール値の検査結果に一喜一憂している人がかなり多くいる印象を受けます。動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など、病名が並んだだけでも嫌な感じですよね。

 コレステロール値を上げる食品は?と聞かれてイメージするのは脂身の多い肉や乳製品という人も多いでしょう。こうした理由から、牛乳はコレステロール値が高いものとして嫌われるのです。

 しかし結論からいうと、コレステロールは食事では増えません。