頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

「自分なんてもうダメだ」と思う人がおちいってしまう「NGな考え方」ワースト1Photo: Adobe Stock

「相手がどう思っているか」考えてはいけない

仕事において、非常に精神的に追い込まれた時期がある人もいると思います。

そのときは、「もう職場に戻れないのではないか」「この会社やこれまでの人間関係との接点が完全に切れてしまって、以前のような関係性が保てなくなるのではないか」と、極めてネガティブな思考に陥ってしまいがちです。

また、周囲の人たちからも「この人はもうダメだ」と思われているのではないかという妄想にとらわれてしまうでしょう。

職場に戻ったときに皆から冷たい視線を向けられたらどうしよう――そうした最悪のシナリオをあらかじめ想像しておけば、仮にそれほど悪い状況でなかったとしても、精神的なダメージは少なく済むかもしれません。

これはある種の自己防衛本能です。

ただし、その間は常に「嫌われているのではないか」「受け入れられないのではないか」といったネガティブな思考ばかりが頭の中を占めており、どんどん自分が孤立していくような感覚に陥ってしまいます。

しかし、これは明らかに妄想です。

そもそも、自分で「相手が思っている自分の評価」を下すこと自体が間違っているのです。

相手が自分をどう思っているのかは、どれだけ考えても絶対に分かるものではありません。

自分の中で勝手に「嫌われている」「評価されていない」と思い込む時間こそが、本当に無駄なことです。

人の感情や思考は、例えるならブラックホールの謎のようなもので、他人には絶対に分かり得ない領域です。

宇宙の謎を頭のなかだけでずっと考え続けているようなもので、まさに無意味なのです。

実際に職場に戻ってみれば、「佐藤さん、ご無沙汰しています。待ってましたよ」と温かく迎えてもらえることが大半です。

つまり、こちらが心配していたほど、相手は何も思っていなかったのです。

だからこそ、相手の感情を推し量ること自体が無意味だと考えてください。

大切なのは、今自分の目の前で起きていることだけをしっかり見ること。

そして、誰かから「大丈夫だよ」と言われたら、それを素直に「そうなんだ」と受け止めればよいのです。

仕事ができるかできないかといった判断は、自分で下すものではありません。

周囲の人たちは、私たちが思っているほど何も気にしていません。

「この6ヵ月間、いったい何に悩んでいたのだろう?」と振り返って思うようになります。

こうした経験は、一つの訓練なのだと思います。

他人の感情や思いを自分で勝手に決めつけないようにする――それができるようになれば、人生はもっと楽に、もっと幸せになるはずです。

ですから、皆さんもぜひそのようなマインドセットを持っていてください。

(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)