デザイン共同編集ソフトを手掛ける米フィグマの成功の鍵の一つは、ユーザー体験をビジネスと商取引の中心に据えている点だ。サンフランシスコを拠点とするこのスタートアップは、エンジニア、プロダクトデザイナー、その他の関係者が1カ所で共同作業できるウェブベースのデザイン・製品開発プラットフォームで知られる。コーディングが自動化・商品化されていく中、設計とユーザー体験が市場での差別化の鍵となっている。2012年に設立されたフィグマは7月31日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し、ここ数年で特に成功した新規株式公開(IPO)の一つとなった。公開価格は予想を上回る1株33ドル(約5000円)に設定され、株価は取引開始後すぐに公開価格の3倍を上回り、115.50ドルで取引を終えた。同社はIPO実施前、インデックス・ベンチャーズ、グレイロック・パートナーズ、クライナー・パーキンス、セコイア・キャピタルなどの投資家から約3億3000万ドルを調達していた。
IPO大成功の米フィグマ、「ユーザー体験」が鍵
「企業は何を作るかだけでなく、ユーザーがどう体験するかを考えることが重要」とCTO
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