普通の学生が就活で評価されるために必要なこと
一方で、いくら普通の学生が評価されると言っても、当然ですが「評価される理由」が必要です。他の就活生と全く同じことをしていては、評価されることはないですよね。
その事実を押さえたうえで、「じゃあどうすれば他の普通の学生よりも評価されるのか」と考え抜いたのが僕の就活生時代でした。
結果、次の3つのかけ合わせだと考えたのです。
人柄の良さ×自分の頭で考える力×行動の差別化=評価される脇役さん
人柄の良さ
他の就活生が「バイトリーダーとして売上を〇%あげました」とアピールするなかで、あえて「正直にお伝えすると、私はリーダーシップに自信がありません」と伝えます。
他の就活生が「アルバイトリーダーをして!」とアピールするなかで、あえて「学生時代に力を入れたことは、挨拶です」と日常のありきたりな断片を伝えます。
こうして徹底的に、素直さ、誠実さ、正直さに軸をずらしてアピールする。その方が、無理せず自分の本来の姿で勝負できるのです。
リーダーシップという資質を持ち合わせていない人が、無理して、嘘をついて「自分にはリーダーシップがある」と伝える。それはすぐにバレますからね。
自分の頭で考える力
381社を対象にした調査(※)では、新卒に求める能力として上位に次の能力が挙げられました。
1位:課題設定・解決能力
2位:論理的思考力
3位:創造力これらに共通するのは、3つとも「自分の頭で考える力」であるということです。
新卒に何かを教えたときに、教えたことをこなすだけでなく、さらによくするにはどうしたらいいかを考えて工夫する人には伸びしろを感じますよね。
だからこそ、この「自分の頭で考える力」を徹底的にアピールするのです。本書では、この力を伸ばすためのワークも踏まえて解説しています。
行動の差別化
最後のピースが「行動の差別化」です。これは言葉のとおりで、僕は就活生時代に、他の就活生が取らない行動を取りました。
具体的には、すべての面接後に手書きでお礼状を、自分の言葉で書いて速達で送りました。エントリーシートの自由記入欄は、他の就活生が写真と文字で埋めるだろうと予測して、自作の「切り絵」をのせました。
こうした行動の差別化によって、僕のような学歴も実績もない人でも、行動力を示すことができ、「将来性」を見出してもらうことができます。
「大学3年生のときに半年間アメリカに留学していました」
こうした学生時代に頑張ったことがあるのは素晴らしい行動力です。しかし、留学ができたは親の経済支援があったからかもしれない。行きたくても、様々な事情で行けなかった人がいるかもしれません。
ですが、就活中のお礼状や自由記入欄への工夫は、親が入りこまない自らの意思であり、行動です。だから面接官に響くのです。
著書『脇役さんの就活攻略書』では、「人柄の良さ×自分の頭で考える力×行動の差別化」の法則に沿って、選考対策を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
※「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果」(一般社団法人 日本経済団体連合会、https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/004_kekka.pdf)