社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を、本書から編集・抜粋して紹介します。

「やりたいことがない」人が、とりあえず学んでおいたほうがいい2つのジャンルとは?Photo: Adobe Stock

知っていると、世界の解像度があがる「2つの仕組み」

世の中には様々な仕組みがありますが、私個人の見解としては、「人」と「お金」の仕組みを知ると、世の中の解像度がぐっと上がると感じています。

世の中を支える核となるものは、人とお金だからです。

例えば、日本では、首相が新しく変わったときに真っ先に行われるのが、各府省庁の国務大臣の人選です。そしてその後、補正予算の策定が始まります。人をどこに配置し、お金を何に使うかを決めることで、国の進む方向が決まります。

会社も、毎年、新年度に向けて、人事異動と予算作成を行って、会社の進む方向を決めます。

個人でも、誰と付き合い、何にお金をかけるのかで、自分の人生が変わっていきますよね。

つまり、どんなレイヤーにおいても、人とお金について考えることは、世界を知るための鍵になると思います。

脳内に引っかかれば十分。専門的な知識は必要ない

人とお金にまつわる仕組みといっても星の数ほどありますが、例として、私が実際に学んで、世界の構造を理解するのに役に立っていると感じるものを本書のp128~131で紹介しています。実際に学ぶのは興味が持てるもの1つか2つでいいと思います。

それぞれ全てを完璧に理解する必要も、記憶する必要もありません。

大事なのは、何かあったときに「こういう仕組みがあったような気がする」と思い出せることです。

脳内に少しでも引っかかりさえすれば、必要に応じて詳しく調べることができるので、問題ありません。

もちろんここに挙げていないものでも、自分で「これは世の中の仕組みを知ることにつながる」と感じる興味ある分野があれば、それを学びましょう。

*本記事は、しずかみちこ著『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。