大学受験はマネーゲーム化していない

――たしかに、一般受験だったらそうですよね。

びーやま:そうなんです。

 なので、「自分は平凡な高校だから諦める」なんていうのは言語道断で、やることをやればどの大学にでも入れます。

 そのために必要な参考書や過去問は書店で手に入りますし、情報もネットに無数に転がっていますから、自分を信じて頑張ってほしいです。

――理解できました。ただ、進学校の生徒はやはり有利ではありますよね?

びーやま:たしかに有利なんですが、彼らにもそれ相応の大変さはあって、彼らは学内の試験が大学入試レベルなんです。毎年、東大に数十人も受かるのが当たり前みたいな学校って、学内のプレッシャーが半端じゃないんですよ。だって、学内で1位を取るより東大に入るほうが簡単な環境って異常じゃないですか。

 そのなかでも勉強ができる学生はいいですが、中学受験がピークになってしまった学生はそうじゃないわけで、「自分は勉強ができない」というのを日々感じさせられるわけです。これってとんでもないことですよね。

 なので、名門中高一貫校に通う生徒が有利なのは否定しませんが、彼らは彼らなりの苦労があるわけで、そこまで不平等とかではないのかなと思います。少なくともその学校には努力して入っているわけですし。

――なるほど。じゃあ、最近のトレンドにもなっている「親の努力=名門大」みたいなことばかりではないということですね。

びーやま:僕はそう思います。もちろん中学受験とかは、結構マネーゲーム化しているというか、親がどれだけお金をかけるかみたいな現象が起きていますが、大学受験は受験生本人も成熟していますから、より努力だけでどうにかなる部分は大きいと思います。

 東大生にインタビューしても地方の偏差値60満たない公立高校から東大にきましたみたいな学生は意外にいますからね。

――励みになりますね。最後に受験生やその親御さんにメッセージをお願いします。

びーやま:大学受験に必要なものは正しい戦略と正しい努力です。たくさんお金をかければ受かるわけでもなければ、進学校に通っていれば加点されるわけでもありません。

 やるべきことは目の前の問題を1問でも多く解けるようにすること、少しでも部分点を取れるように諦めないことですので、まわりの情報を気にせず頑張ってほしいです。

 しかも、普通の高校から名門大学に行けたら、きっと伝説扱いされるでしょうから、自分が讃えられる未来を思い描きながら頑張ってほしいと思います。

――ありがとうございます。大変勉強になりました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。