ミュージカル俳優がいつも美しく立っているのにはコツがある。
話題の書籍『対話するプレゼン』の著者、岩下宏一氏は、「美しい立ち方ができると自信があるように見えますし、自分も楽しくなりますよ」と言います。本記事では、プレゼンの場を「一方的に説明する場」から「対話の場」に変えることを提案した『対話するプレゼン』より、本文の一部を抜粋・加筆・再編集してお届けします。

姿勢ひとつで、印象も自信も変わる
劇団四季では私の在籍当時、週6日、毎朝クラシックバレエのレッスンがありました。
俳優はクラシックバレエを通じて、舞台に立つための姿勢や身体の使い方、踊りの基礎を身につけ、維持しているのです。
「舞台上のあらゆる瞬間を写真に撮られても『使える』ものになるように」
徹底して、そう教えられます。
現在、私は企業などにおいてプレゼンテーション指導をしていますが、ビジネスプレゼンにおいても立ち方を変えるだけでその人の印象が一変するのを何度も見ています。
美しい立ち方のコツをお教えします。
ポイントは4つです。
美しい立ち方の4つのポイント
美しい立ち方のコツ
①アゴを引きまっすぐに立つ。身体の正中線(尾てい骨からつむじをまっすぐに結んだ線)を、前後左右に傾かないように地面に垂直にする。足はつま先だけ開いても、肩幅に開いてもよい
②下腹をきゅっと引き締める。背中が曲がり下腹の突き出た「崩れたS字」やお尻を突き出す「でっちり」にならないように
③胸を張る。猫背にならないように、肩甲骨が後ろで互いに近づくようなイメージ
④肩を下げる。怒り肩にならないよう、首が長く見えてより美しい首のラインが出る
プレゼンの指導をしていると、猫背の方がたまにいらっしゃいます。
自信なさげに見えてしまい、もったいないです。
そういう方に立ち方をお教えすると、不思議なことに、顔つきや雰囲気も自信ありげなものに変わるのです。
あの“ジョジョ立ち”にも通じる美学
マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」をご存じでしょうか。
あのキャラクターは、独特の「ジョジョ立ち」で有名ですが、よく見てみるとこの美しい立ち姿をデフォルメしたものなのです。
注意して見てみると、上に書いた4つのポイントを実にしっかりと網羅しているのがわかります。
やや誇張しすぎなので話題になるのですが。笑
ここぞという時に映えるように、まっすぐに胸を張って立つ習慣を身につけておきましょう。