上智大生の生活と性格

 もともと人文系の学部が中心だった上智大学で、女子が男子の数を上回ったのは1990年代のこと。現在は6割を女子が占めていて、いろんな意味で完全に女性上位の状況。知力、行動力、親の財力と、いずれの側面から見ても、男女の平均値にけっこうな差があることは誰もが認めている。

 特に外国語学部、文学部、総合人間科学部、国際教養学部においては圧倒的に女子パワーが強い。

 女子学生は、カトリック推薦や指定校推薦で、上智を第一志望として入学したケースが多い。お嬢さま系女子大生のような浮世離れタイプや、難関国立女子大生のようなガリ勉タイプは少ないものの、その大半は資産家やインテリ家庭の娘たちで、さほどの苦もなく高校まで学年トップクラスだったりした才媛タイプ。「フランスのつく学科にはカトリック系の中高一貫高から進学してくる、家柄の良いお嬢様が多い」(文学部生)

 他大学では慶應の女子の階層に近いが、「社会的成功よりも自分の興味を優先させる余裕ぶり」では、上智のほうがやや上かもしれない。「本当に勉強が好きでまじめなタイプと、遊んでるようで要領よくこなすタイプの子がいる。どっちも気は強いけど」(外国語学部生)。

「ユニークな人が多いので毎日が刺激的。友人たちといるとモチベーションが上がる」(国際教養学部生)「留学生が多いし、国際交流サークルなどもあり、たしかに国際色は豊か。ただし、自分から関わろうと思わないと、日本人だけでつるんで終わる」(文学部生)といった声があるなど、真面目な学生も多い。

 対する男子学生は、国立大や早慶落ちの入学者が多い。難関大生としてのプライドは高いのだが、「スマートで落ち着いている」と褒めるには頼りなさのほうが気になるタイプがそれなりに。女子学生ばかりが脚光を浴びていることも「やさしく」受け入れている。

「派手すぎず、地味すぎず、これといった特徴がない。でも、付き合ってみると深さが見えてくる人もたくさんいる」(法学部生)。NGO的な社会活動の新分野を切り拓いたり、独立独歩の職業人生のために動きまわったりするような活発な男子学生もたまにいるのだが、大半は安全安定志向に生きる小粒な優等生だ。