帝京大生の生活と性格

 簡潔に言うと、帝京大生は覇気がない。高校時代にイメージする華やかな「キャンパスライフ」と、現実の帝京大ライフとのギャップに、入学直後は愕然とする。

 交通の便の悪さ、遊ぶ場所の少なさに加え、大学全体に漂う諦めムードがじわりじわりと感染してくる。ただ、国際交流やロボコンなどで生き生きとした学生がいるのも事実。充実した大学生活を送るには、強い自律心が必要だろう。

 春の新歓はサークル勧誘の場。秋の「青舎祭」という学園祭はサークル関係者がちょっと盛り上がるくらい。一般学生には単なる休日。ただ、学生プロレスだけは人気で、レベルも高い。この大学は学生プロレス発祥の地なのである。

 八王子キャンパスに通う一人暮らしの学生は、聖蹟桜ヶ丘、多摩センターといった京王線沿線に住むことが多い。板橋キャンパスの場合、十条や板橋本町の周辺に住むのが主流。家賃は5万~7万円台くらい。彼氏・彼女いる率はともに4割程度。そのうち約3割がサークルで知り合った学内カップルだ。

 男子学生は、スウェット・金髪・ピアスのヤンキー系が目につくけれど、ほとんどは「ふつうの大学生」。文学部を中心に全体の約3割は女子学生。近くにある中央大や明星大をはじめ、他大の存在はあまり意識していない。「人が動いてからようやく動きだす、ザ・日本人って感じ」(経済学部生)の学生が多く、主体性はあまりない。

 しかし、しっかしている学生がいないかと言われるとそんなことはない。しっかりと大学の意味を考えて前向きに勉強する学生は間違いなくいる。

「1年生の段階から教員採用試験に関する情報提供をしてくれる」(教育学部生)

「医療系などの学部・学科では同じ目標があり、クラス単位での授業が多いので親しくなりやすい」(医療技術学部生)

「いろんな年代、バックグラウンドの人がいて面白い。教授は卒業生ではなく東大などから来ているため、とても優秀で尊敬できる。ウチの学部はそんなに頭の良くないボンボンが多いと思われているかもしれないが、謙虚で努力家が多い」(医学部生)

 といった声があるように結局は自分次第だ。