成城大生の生活と性格

 東京屈指の高級住宅街、成城。そんな土地柄もあり、派手で、オシャレ偏差値が高めな若者が多い。ブランド物を持ち歩いている子も目立つ。「かわいい女子が多い」とは、男子学生の共通見解。性格的には、温和な平和主義者が主流。こぢんまりしたキャンパスで、和気あいあいと4年間を過ごす。学校の規模が小さいぶん、友達との仲は深めやすいのだ。

 しかし、穏やかであるということは、活気がないと言い換えることもできる。「高校のときにいたような、リーダータイプ、何かが突出しているスゴイ人、個性的な人はいない。『クラスの中間層の集まり』って感じ」(経済学部生)、「毎日楽しいんだけれど、大学を他の人に自慢することはできない」(社会イノベーション学部生)という声もある。

 約90団体ある部活・サークル加入率は意外と高く7~8割ほど。サークルよりも、部活のほうが活動が盛ん。それもそのはず、部活の勧誘は入学式直後の4月に行われる一方で、サークルの勧誘は他大学に比べて遅い時期に行われる。「サークルに入りたいなら、X(旧ツイッター)で地道に探さなきゃいけない」(文芸学部生)、「そもそも、数が充実していない」(社会イノベーション学部生)。

 遊びに行くときは、小田急線沿線の新宿や下北沢に繰り出すことが多い。一人暮らしの学生は成城学園の付近や下北沢に住むが、貧乏下宿生というより、豊富な親の仕送りでリッチに暮らす率が高い。

 みんながみんなお金持ちというわけではなく、奨学金制度を利用している人や、バイトを頑張っている人もいる。第一志望が成城だったという学生は極めて少なく、大半はMARCH落ち。しかし、学歴コンプレックスは感じていない。逆に言えば、「受験に失敗したから、就職・資格取得を頑張るぞ!」といった意識もない。

 必死さはなく、のほほんとしている。成蹊大学とたまに混同されることはあっても、「偏差値も同じくらいだし、いちいち否定するのも面倒なので『似たようなとこです』と答えている」(文芸学部生)。

 それにしても、成城生は、意外と批判精神が強い様子。大学についての感想を聞くと、「満足していますよー」と言いつつも、ズバズバと辛口な意見を述べる学生が多く見られた。彼ら・彼女らは、「笑顔の評論家」と言えるだろう。