本来株価は上がったり下がったりするもの、特に昨年11月以降の株価の上昇のペースが速過ぎたことを考えると、調整局面での株価の下落も大きくなって当たり前ではないでしょうか。

 参考までに、今回の株価上昇局面のきっかけは昨年11月14日の野田前首相による衆院解散表明です。それを契機に株価が上昇を始めたのですが、ちょうど半年後の5月14日時点で株価は70%上昇していました。

 半年で70%上昇がいかに急激なものであったかをご理解いただくために比較対象を紹介しますと、前回の株価の継続的上昇局面は2003年から始まりました。当時、りそな銀行に2兆円の公的資金が投入されたのをきっかけに上昇を始めたのですが、このときは半年で株価が40%上昇しました。金融システムの健全化と不良債権処理の成功が予感され、かつ小泉政権の下で規制改革などの構造改革が始まっていたのに、半年で40%しか上がらなかったのです。

 それと比べると、今回はまだ基本的に金融緩和だけで構造改革は始まっておらず、実体経済は何も変わっていません。それなのに半年で70%も株価が上がるというバブルに近い状況では、調整局面で株価の下落も大きくなって当然ではないでしょうか。

 ちなみに、2003年の株価上昇局面では、上昇が始まってから半年後に株価は40%上昇しましたが、7ヵ月後でみると32%の上昇となっています。今回と同様に株価の大きな調整局面があったのです。

 かつ、6月6日(木)の日経平均株価の終値は1万2904円ですが、この終値は14000円台のときと比べて随分下がったように見えますが、11月14日の株価上昇が始まったときの株価(8600円台)と比べると、それでもまだ50%も上がっており、2003年のときよりも上昇幅は大きいのです。

 アベノミクスに対する評価と同様に、株価についても日々の動きで一喜一憂して大騒ぎするのはいかがなものでしょうか…。

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