なぜ凄腕デイトレーダーはPCを3台も使う?“億稼ぐ”仕事場が衝撃的だった
投資歴70年 資産24億円――【プロの儲かる知識を簡単インストール】人生、もう詰んだ……40歳、しがないサラリーマン。月1万5000円の小遣いを握りしめ、毎日通勤する日々だ。増えない給料、重くのしかかる住宅ローンと教育費。冷え切った家庭に、もはや自分の居場所はない。そんな人生のどん底の状況で拾った、1冊の古びた手帳。それが投資歴70年、資産24億円を築いた89歳現役トレーダー・シゲルさんとの奇跡的な出会いだった。お金、仕事、家庭……すべてに絶望した崖っぷちの男が“投資の神様”から授かった「世界一のお金と人生の授業」とは?“小説形式”だからスラスラ読めてドンドンわかる話題の書『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。答えはすべて、この物語にある。

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予期せぬ訪問者

「ただいまー! 帰ったで!」
じいさんが玄関で声を張ると、奥から年配女性が現れた。目を丸くし、僕を見て固まる。

そりゃそうだ。いきなり知らない四十男が一緒に帰ってきたら、誰だって警戒する。

怪訝な出迎えと、一筋の光明

「この人、ワシの手帳拾ってくれたんや。株に興味あるっちゅうから、連れてきた
「まあ……無理やり連れてこられたんじゃないのかしら。主人がすみませんね」
​―​―よかった、奥さんは、まともそうだ。

「いえ、僕も興味あるとお話したので……突然すみません」と言いつつ、頭の中ではどうやって早めに帰るかを必死で考えていた。

ようやく交わす、互いの名

「そう……ならよかったわ。お名前は?」
「あっ、そうですよね。名乗ってませんでした。伊藤慎平と申します」

「おお、そういやワシも名乗っとらんかったな。藤本シゲルや」
あなた……名前も聞かずに連れてきたの?

デイトレーダーの城

呆れる奥さんをよそに、シゲルさんはリビングの奥へと進み、大きな机の前に腰を下ろす。そこには、3台のパソコンと3台のモニター画面が並んでいた。

――いや、3台!?
何に使うんだよ、これ……。

「パソコンが3台もあるんですね」
驚いて言うと、シゲルさんは当然のように言い放つ。
3台でも足りんくらいや。1台は株価のチェック用、1台は注文用、もう1台は調べ物用や。まぁ、見とったらわかるわ」
そう言って、パソコンの電源を入れる。

嵐の前の静けさ

ディスプレイが光り、複数の企業名がずらりと並ぶ黒い画面が立ち上がる。
「おお、もうすぐやな。急がんと。……さ、君も勉強の時間やで
こうして僕は、図らずも“株取引”の世界に足を踏み入れることになった。

そう言ってシゲルさんが開いたのは、真っ暗な画面に、たくさんの企業名が書かれた画面だ。
僕でも知っているような大企業と、まったく名前も知らない企業の名前が並んでいる。

運命の午前8時

「さ、8時や」

シゲルさんがそう言った途端、一斉に数字が表れた。