<AIの回答>

 サブスクリプションの音楽や映画サービスのターゲットユーザーが求めるもっとも重要な要素や機能について、以下の点が挙げられます。

 コンテンツの多様性と品質
・ユーザーは豊富な種類の音楽や映画を求めています。最新のヒット曲や話題の映画だけでなく、クラシックな作品やインディーズ作品も含め、幅広いジャンルやスタイルのコンテンツが重要です。
・高画質・高音質も重要な要素です。とくに映画の場合、4KやHDR対応のコンテンツが求められることがあります。

 使いやすさとインターフェースの快適さ
・シンプルで直感的なユーザーインターフェースは、サービスの利用しやすさに直結します。検索機能やレコメンデーションシステムが充実していることが求められます。
・マルチデバイス対応も重要です。スマートフォン、タブレット、パソコン、スマートTVなど、複数のデバイスでシームレスに利用できることが期待されます。

 パーソナライズされたレコメンデーション
・ユーザーの好みに基づいたカスタマイズされたおすすめ機能は、利用者の満足度を高めます。AIや機械学習を活用したパーソナライズドされた提案が重要です。

 オフライン再生機能
・インターネット接続がない環境でも音楽や映画を楽しめるように、ダウンロード機能を提供することが求められます。

 コストパフォーマンス
・月額料金が適正であること、そしてその価格に見合った価値が提供されることが重要です。フリーミアムモデル(無料プランと有料プランの併用)も人気です。

 広告の少なさ
・広告が少ない、あるいはまったくないことはユーザーエクスペリエンスに大きな影響を与えます。有料プランでの広告非表示は多くのユーザーにとって魅力的です。

 これらの要素をバランスよく提供することが、サブスクリプションの音楽や映画サービスにおいてユーザーを引きつけ、維持するための鍵となります。

 なかなかいい網羅的な回答を返してくれています。ヘビーユーザーに「何が重要?」と聞いても、こんなふうに全般的に整理された回答は期待できないでしょう。

 重要な要素により迫るためには、網羅の次は「解像度」が重要です。解像度を上げるには、ユーザーを分類して聞くのが効果的。しかし自分がそのサービスに疎いと、分類方法自体がわかりませんよね。AIに「分け方」自体も聞いてみましょう。こんな感じです。

<AIへの質問>
「サブスクリプションの音楽や映画サービスのユーザー」を利用の仕方や購買力などに基づいて区切り、各グループにとって重要な要素のベスト3を出力してください。

「利用の仕方や購買力などに基づいて区切り」の部分は、どう聞いても自由です。どんな条件に基づいて分ければしっくりくるのか、いろいろ試しながらやってみてください。

<AIの回答>

 サブスクリプションの音楽や映画サービスのユーザーを以下のように分類し、それぞれのグループにとって重要な要素のベスト3を挙げてみます。

 学生や若年層
 特徴:学生割引や低価格プランを利用することが多く、最新のトレンドや話題のコンテンツに敏感。購買力は比較的低いが、利用頻度は高い。
 重要な要素のベスト3:
・コストパフォーマンス:学生割引や低価格プランがあること。
・最新のトレンドコンテンツ:最新の音楽ヒットや話題の映画・ドラマが揃っていること。
・使いやすさとインターフェースの快適さ:シンプルで直感的なユーザーインターフェース。

 若いプロフェッショナル
 特徴:仕事を持つ若年層で、購買力は中程度。最新のトレンドや高品質なコンテンツを求め、モバイルデバイスでの利用が多い。
 重要な要素のベスト3:
・高品質のコンテンツ:4KやHDR対応の映画、高音質の音楽。
・パーソナライズされたレコメンデーション:ユーザーの好みに合わせたカスタマイズされたおすすめ機能。
・マルチデバイス対応:スマートフォン、タブレット、PCなど、複数のデバイスでシームレスに利用できること。

 ファミリー
 特徴:家族全員で利用することが多く、キッズコンテンツや家族向けプランを重視する。購買力は比較的高く、コンテンツの多様性を求める。
 重要な要素のベスト3:
・キッズコンテンツ:子ども向けの安全で教育的なコンテンツ。
・ファミリープラン:複数アカウントが利用可能なプランやプロフィール設定機能。
・コンテンツの多様性と品質:幅広いジャンルの音楽や映画が揃っていること。

 シニア層
 特徴:定年退職後の高齢者などで、購買力は中から高程度。懐かしの音楽やクラシック映画を好み、使いやすさを重視する。
 重要な要素のベスト3:
・使いやすさとインターフェースの快適さ:大きな文字やシンプルな操作性。
・懐かしのコンテンツ:クラシック音楽や古い映画、昭和の歌謡曲など。
・オフライン再生機能:インターネット接続がなくても楽しめるダウンロード機能。

 これらの分類により、各グループのニーズに応じたサービスの提供が可能となります。

 サブスクのヘビーユーザーにもタイプがあって、重要な要素にも共通項と違う項目とがあるんだなと、かなり理解が進みます。年齢や属性とは別の視点で、「熱狂的な音楽フリーク」「休日はのんびりと部屋の大画面で映画を楽しむ」といった価値観や性質の傾向で分類したらどうなるかも確認しておきたいところです。続けて聞いてみましょう。

<AIへの質問>
 今度は内面的な特徴で区切って、同様のことを出力してください。

「同様のことを」で済んでしまうところは、人間同士の会話と一緒でありがたい部分です。

<AIの回答>

 サブスクリプションの音楽や映画サービスのユーザーを内面的な特徴で区切り、それぞれのグループにとって重要な要素のベスト3を挙げてみます。

 エンターテイメント愛好者
 特徴:映画や音楽が大好きで、多くの時間を視聴や聴取に費やす。最新のコンテンツだけでなく、多様なジャンルやスタイルに興味を持つ。
 重要な要素のベスト3:
・コンテンツの多様性と品質:様々なジャンルやスタイルの高品質な音楽や映画が揃っていること。
・最新トレンドコンテンツ:新しいリリースや話題の作品がすぐに利用できること。
・パーソナライズされたレコメンデーション:好みに基づいたカスタマイズされたおすすめ機能。

 忙しいプロフェッショナル
 特徴:多忙な生活を送っており、通勤時間や仕事の合間に音楽や映画を楽しむ。時間を有効活用したいという思いが強い。
 重要な要素のベスト3:
・オフライン再生機能:ネット接続がなくても利用できるダウンロード機能。
・マルチデバイス対応:複数のデバイスでシームレスに利用できること。
・使いやすさとインターフェースの快適さ:簡単で直感的な操作が可能なユーザーインターフェース。

 コミュニティ重視のユーザー
 特徴:ソーシャルな活動や共有を好み、友人や家族と共にコンテンツを楽しむことを重視する。レビューや評価を重視する傾向がある。
 重要な要素のベスト3:
・共有機能:プレイリストや映画リストを友人や家族と共有する機能。
・レビューと評価システム:他のユーザーのレビューや評価を参考にできる機能。
・ファミリープランやグループ視聴機能:複数人で同時に楽しむプランや機能。

 探求者
 特徴:新しい音楽や映画を発見することに喜びを感じ、一般的な人気作だけでなく、隠れた名作やインディーズ作品を好む。
 重要な要素のベスト3:
・パーソナライズされたレコメンデーション:好みに基づいて新しい作品を提案してくれる機能。
・コンテンツの多様性と品質:メジャーな作品からインディーズ作品まで幅広く揃っていること。
・高度な検索機能:詳細なフィルターや検索オプションで、特定のニッチな作品を見つけやすい機能。

 ノスタルジア愛好者
 特徴:過去の名作や懐かしい音楽・映画を好み、昔の時代のコンテンツに特別な思い入れがある。
 重要な要素のベスト3:
・懐かしのコンテンツ:クラシック映画やレトロな音楽など、過去の名作が豊富に揃っていること。
・使いやすさとインターフェースの快適さ:シンプルでわかりやすい操作性。
・オフライン再生機能:インターネット接続がなくても楽しめるダウンロード機能。

 これらの内面的な特徴に基づく分類により、各グループのニーズに合わせたサービスの提供が可能となります。

 分類の仕方自体が参考になりますね。
エンターテイメント愛好者」は様々なジャンルや年代の作品を探したいだろうし、リクエストをしたいかもしれないなと、回答を読みながら考えが浮かびます。

忙しいプロフェッショナル」ならば、使う頻度が低くても高単価を受け入れられるでしょうし、「探究者」「ノスタルジア愛好者」はヒット作以外にも関心が高いでしょうから、ロングテールな品揃えが簡単なデジタルのサブスクモデルと相性がいいですね。

 主たるターゲットユーザーが誰であるかで重点施策が変わってくることが、この回答を読むだけでもわかります。コストをかけたユーザー調査と遜色ないユーザー実態を入手できたのではないでしょうか。こういった回答をもとに、「自社のサブスクのユーザー層は誰か」「その人たちが重要視している点は何か」を把握した上で、改善、改良アイデアを探ってみてください。そうすれば、「改良前の方が良かった」とユーザーに思われるリスクはかなり減らせるでしょう。

 技法その51「重要な要素」、ぜひ活用してみてください。

(本稿は、書籍『AIを使って考えるための全技術』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。この他にも書籍では、AIを使って思考の質を高める方法を多数紹介しています)