スマホ・テレビ・ゴシップ……日常生活の99%はムダだらけ。しかし、ムダを捨てるためにいくら効率を良くし、生産性を上げても、他人の期待に応えているだけで、自分のためになっているわけではない。「依存のプロ」GoogleとYouTube出身の著者が生み出した、自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」とは? 27言語で刊行され、世界で累計30万部を突破している『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

気づけば、テレビの前に座ってしまう
「ちょっと休憩のつもりが、ドラマを2話見てしまった」
「部屋に音がないと落ち着かないから、帰ったらとりあえずテレビをつける」
やるべきことがあったはずなのに、なぜかリモコンに手が伸びる。そしていつの間にか画面に釘付け……。
誰しもそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。
もちろん、テレビを見ることは悪いことではありません。
ですが、「ついテレビを見てしまう」せいで、自分の時間がなくなっているのだとしたら、部屋の環境を見直すきっかけになるかもしれません。
「仕事ができない人」の部屋にありがちな特徴
家に帰ると、なぜか自分がやろうとしていたことに手が付けられず、ついテレビを見てしまうという人には、ある共通点があります。
それは「部屋の主役がテレビになっている」ということです。
・リビングの真ん中にテレビが鎮座している
・ソファに座ると必ずテレビが正面にある
・部屋が「テレビありき」のレイアウトになっている
上記のような配置だと、「テレビを見るのがデフォルト」になっているのです。
つまり、自分が見たいかどうかよりも、部屋のつくりに行動が支配されてしまいます。
こんなとき、テレビ依存から抜け出すために、元グーグル社員が実践していた方法があるといいます。では、何をすべきなのでしょうか。
テレビを隅っこに追いやる
「ついテレビを見てしまう」という状況から抜け出すために元グーグル社員が実践していたのは、「テレビを隅っこに追いやる」という戦術です。
リビングルームの配置はたいていテレビが中心にあり、テレビを見ることがデフォルト活動になるようにできている。テレビを見るのが大変で骨が折れるような配置に変えよう。
――『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』より

上記の図のように、テレビの配置そのものを変えてしまうというシンプルな方法です。
テレビを部屋の“主役”から降ろし、あえて隅に追いやる。
「テレビを視界のど真ん中に置かない」という、たったこれだけで、「つい見てしまう」衝動を減らせるようになります。
環境が自分の行動を決める
集中力や仕事の質は、意志の強さだけでは決まりません。
家具の配置といった些細な環境も、自分の行動を決定づける一因です。
だからこそ、テレビの位置を変えるだけでも、自分がやるべきことに集中できる環境を生み出せるのです。
まずは、テレビを隅っこに移動させてみる。
それだけで、部屋に潜む誘惑をとっぱらい、自分のやりたいことに向き合う時間が増えていきます。
(本記事は、ジェイク・ナップ ジョン・ゼラツキー著『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに作成しました。)