「クイズに答えていくだけで株のセンスが身につく」――そんなユニークなスタイルで人気を集めているのが『株トレ──世界一楽しい「一問一答」株の教科書』です。発売以来、個人投資家の間で評判となり、多くの読者から高評価が寄せられています。著者は、ファンドマネジャーとして2000億円超を運用した経験を持つ楽天証券の窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から本書の見どころをお伝えします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「知識」より「経験」が重要
世の中には、チャートのパターンやテクニカル指標を覚えることを推奨する株の本が多くあります。
しかし窪田さんは、初心者にとって、知識を詰め込むのは、あまり意味がないと言います。
窪田さんは、株をピアノにたとえて説明します。
ピアノが上手くなりたい人が、まずやるべきことは「理論」を覚えることではなく、とにかく「ピアノを弾くこと」ですよね。
株も同じで、理論を勉強するだけでトレードが上達することはありません。勉強が得意な人が、株でも勝てるとは限らないのです。
『株トレ』がクイズ形式なのも、読者自身がチャートを見て「買い、売り、様子見」を判断する、実際のトレードに近い感覚を養ってほしいという思いがあるからです。
7割勝てる強いシグナルでも、3割は負ける
『株トレ』では、成功する確率が7割という「強い買いシグナル」「強い売りシグナル」が紹介されています。どんなに強いシグナルでも、100%確実に勝てるわけではありません。
7割当たるということは、3割は外れるということです。2回連続で外れる可能性も、およそ10%程度あります。

この「外れる」という事実をあらかじめ受け入れることが、トレードで勝つためには重要です。
理論を頭に入れても、すべてのトレードがうまくいくわけではありません。だからこそ、利益を出すこと以上に、負けた時にすぐに損切りすることが大切になってくるのです。
損切りを徹底するできる人が、長期的に勝つ
「頭ではわかっていても、損切りは難しい……」そう感じる人も少なくないのではないでしょうか。
しかし窪田さんは、損切りをためらっていては、長期的に勝ち続けることはできないと強調しています。トレードがうまい人ほど、買いのタイミング以上に「損切り」を徹底しているのです。
上昇トレンドの銘柄は持ち続けて利益を伸ばし、下落トレンドの銘柄は早めに手放して損失を抑える。このシンプルなルールこそ、株で勝ち続けるための最大の秘訣なのです。
『株トレ』では、損切りの重要性について繰り返し解説しており、これほど「損切り」について深く掘り下げた本は他にないかもしれません。
単元未満株でトレード経験を積む
窪田さんが、トレード経験が浅い方におすすめしているのが、単元未満株でトレード経験を増やすことです。
1株単位で売買できるため、少額から株を始めることができます。
たとえば、1万円の株を買って20%暴落しても、損失はたった2000円です。もちろん、20%上がった時も2000円しか利益は出ませんが、そうやって儲けたり損したりを繰り返すことで、知識だけでは身につかない「相場に向き合う感覚」が徐々につかめてきます。
まずは少額で、トレードを繰り返してみましょう。実践経験を積みながら、知識を吸収していけば、知識を実際のトレードに活かせるようになるはずです。