ドハマりした「なんちゃってDIY」が意外と楽しすぎた件
何不自由ない裕福な暮らしから一転、49歳で無一文へ。離婚、実家の家業倒産で家も財産も失い、預金残高はほぼゼロに。3人の子を抱えて整体師として裸一貫で人生を立て直した矢先、今度は末期寸前のがん宣告……そんな壮絶な人生を乗り越えて、70歳代の今、「毎朝、起きるのが楽しい!」と満面の笑みで語る女性がいる。『71歳、団地住まい 毎朝、起きるのが楽しい「ひとり暮らし」』(ダイヤモンド社)では、そんな著者が絶望の淵から見つけ出した、自分をごきげんにする暮らしのノウハウを【人間関係】【食事】【睡眠】【健康】【メンタル】【ファッション】【インテリア】【パソコン】と8つのテーマで初公開します。

インテリアに合わせて自由自在!
「着せ替え」できる額縁
団地でひとり暮らしをしている私は、いろんなものを手づくりしています。自作のアートを、自作の額縁に入れて、壁に飾っています。
その利点のひとつは、インテリアや季節に合わせて、何度でも「着せ替え」が楽しめることにあります。
やろうと思えば、夏には爽やかなブルーの額、冬には温かみのあるゴールドの額というように、中のアートは同じでも、額の色を変えるだけでお部屋の印象はガラリと変わります。
水性塗料の上からであれば、気軽に塗り重ねることができるので、模様替えのたびに新しい額を買う必要もありません。
自分の手で、自分の空間を育てていく喜び
モールディングのデザインも、シンプルな直線的なものから、植物の彫刻が施されたようなクラシカルなものまで多種多様に変えられます。
複数のデザインのモールディングを組み合わせて、世界に一つだけのオリジナルデザインの額をつくることだって可能なのです。
やすりで少し傷をつけてから濃い色のワックスを塗り込む「エイジング加工」を施したり、ステンシルで模様を加えたりと、カスタマイズはまさに無限大です。
DIYと聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、これはむしろ「工作」や「手芸」に近い感覚。自分の手で、自分の空間を育てていくような喜びを、ぜひ味わってみてください。
「不完全さ」が愛おしい。失敗もまた一つの味わいに
「ノコギリが苦手な人でも、まっすぐ切れるマイターボックスを使っても、少しだけ隙間が空いてしまった…」「塗料が少しはみ出してしまった…」そんなこともあるかもしれません。でも、それこそが手づくりの醍醐味です。
完璧に計算され尽くした工業製品にはない、その「不完全さ」や「ゆらぎ」が、かえって温かみや愛着を生み出します。
少し歪んだコーナーも、塗りムラも、あなたがその作品と向き合った時間の証。それこそが、世界に一つしかないオリジナル作品の「味わい」となるのです。
素敵なアートライフへの第一歩は
手づくりの「なんちゃって額」から
ポリウレタン製のモールディングは加工が簡単なため、何度でもやり直しがききますし、そもそも材料が安価なので、失敗を恐れる必要は全くありません。
まずは小さなポストカードサイズから、気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。
あなたの手で生み出した額縁が、あなたのお気に入りの一枚を飾り、それを見るたびに少しだけ心が華やぐ。そんな素敵なアートライフへの第一歩を、この「なんちゃって額」から始めてみませんか。