耳鳴り&難聴を自分でリセットする方法

一度発症するとなかなか完治しない難聴や耳鳴りですが、木村先生は難聴や耳鳴りの進行=老化を遅らせる「耳鳴り&難聴リセット法」を提唱しています。「あくび耳抜き法」「アオアオ発声法」「餃子耳法」「耳マッサージ法」という4つの方法があるので、具体的なやり方は『1万人の耳の悩みを解決した医師が教える 耳鳴りと難聴のリセット法』(p.50~)を見ていただければと思います。
「人の歯ぐきは年齢とともに痩せていきますよね。それと同じで、粘膜も年齢とともに硬くなり、萎縮していきます。人間の身体は老化によって硬化するのは避けられません。筋肉が硬いと感じたらストレッチでほぐすのと同じように、『耳鳴り&難聴リセット法』は耳の周りや耳の中をほぐし、血流をよくして、聞こえの神経に栄養を届けることを目的としています」
私はこの本を読んだ6月上旬から「耳鳴り&難聴リセット法」を実践しています。正直、最初のうちは4つの方法を行っても特に変化はないので、続けるのが面倒になりました。しかし先生への取材が決まり、「途中でやめちゃいました……」というわけにもいかないので続けていたところ、7月中旬ごろから変化を感じられるようになったのです。
私は右耳の耳鳴りがひどく、調子が悪い日だと左耳もなんとなく耳鳴りがしていたのですが、「耳鳴り&難聴リセット法」を行うと左耳の耳鳴りはすぐに気にならなくなります。右耳もいまだ耳鳴りが続いているものの、会話の聞こえ方が改善していることを実感しています。
もちろん耳鳴りと難聴は日によってムラがあり、ひどい日はかなりしんどいものの、「耳鳴り&難聴リセット法」を行うことでしんどさが軽減されるので、今では朝と寝る前、そして日中の思い立ったときに行うのが習慣化しています。
違和感を感じたら、一刻も早く適切な治療を受けてほしい
「悪くなった人の体は、元に戻すのに3倍の時間を要すると言われています。難聴や耳鳴りも同じ。症状に気づいているのに放置していたとしたら、治すにはかなりの時間が必要です。だからこそ、違和感を覚えたら一刻も早く適切な治療を行うことが大切です」
私は耳に違和感を覚えた後もしばらく放置したため、なかなか元に戻らず苦労しています。もしみなさんが少しでも「おや?」と思ったら、まずは耳鼻科に行って、検査と診療を受けてください。「自分はまだ若いから大丈夫」とは考えないこと。毎日音楽を聴いたり、イヤホンを付けて仕事をしたりと、現代社会では若い人も難聴や耳鳴りを発症するリスクにさらされているのですから。