米国では、職場の抜き打ち薬物検査で合成麻薬フェンタニルの陽性反応を示す人が増えており、雇用主にとってなお頭の痛い問題となっている。米薬物検査大手クエスト・ダイアグノスティクスは800万件余りの薬物検査を分析した。その結果、尿検査で合成オピオイド(麻薬系鎮痛剤)フェンタニルの陽性率は2024年に1.13%と、23年の0.91%から上昇し、20年の水準の2倍となっている。「他の薬物でこれまで見られる状況から外れた傾向を目にしている」。クエスト・ダイアグノスティクスのスハシュ・ハルワニ氏はこう述べた。