
麻生氏が目指す
キングメーカーへの復権
9月3日午後3時。場所はヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル。例年どおり横浜で開いた自民党麻生派の集会は、麻生太郎最高顧問(元首相)を先頭に、「石破降ろし」決起集会の様相を呈した。
麻生氏の「石破嫌い」は今に始まったことではないが、去る7月23日、自民党本部で岸田文雄前首相や菅義偉元首相とともに石破茂首相と会談した際、「今のままじゃあ次の選挙は戦えない」と退陣を迫ったにもかかわらず、会談後、石破首相が記者団に「出処進退の話は一切出ていない」と述べたことが怒りに火をつけたのは間違いない。
「オレは辞めろって言っただろって。その怒りと次期衆院選への危機感が、麻生先生を突き動かしているのだと思います」(麻生派衆議院議員)
ただ、筆者はそれだけではないと見ている。
麻生氏は御年84歳。政争に敗れれば「引退」の2文字もささやかれる中、キングメーカーとして復権を果たすための最後の大勝負に出たと見ていい。