「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

稼ぐほど手応えが薄れる制度設計
「年収1000万円」
耐え抜いてようやく手が届いた「成功の象徴」。
けれど、通帳に残った金額を見つめた瞬間、ふと足が止まる。
――これほど働いて、残るのはこれだけなのか?
どれだけ努力を重ね、成果を出しても、なぜか「自由」が遠ざかっていく。
それは、努力を重ねた超ハイスペック層にのみ、やがて確実に訪れてくる、確かな違和感である。
どれだけ稼いでも「報われない」空気
「年収が上がれば、もっと自由になれる」
そう信じて走ってきた。そう教えられてもきた。
けれど年収が上がるほど、自由よりも責任と義務のほうが重くのしかかる。
――これだけ納めて、なぜ誇りではなく、疎外感が返ってくるのか?
納める額は増えても、返ってくるのは「感謝」ではない。「それくらい払って当然でしょ」という、無言の空気だけだ。報酬の数字とは裏腹に、自由も手応えも、少しずつ遠ざかっていく。
かつては、「努力すれば報われる」という信念が、迷いなく背中を押してくれた。けれど今は、「もっと頑張れば、もっと奪われるかもしれない」という疑念が、頭をよぎる。
挑戦の先に広がるのは、自由ではなく、税率と疲弊の上昇グラフだけ――そんな感覚に、いつの間にか包まれていく。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)