
デジタル化や脱炭素の潮流が加速し、物価高の影響も続く。足元ではトランプ関税も、企業にとって大きな試練となりそうだ。本連載では、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析する。今回はSGホールディングス、ヤマトホールディングスの「物流」業界2社について見ていこう。(ダイヤモンド・ライフ編集部 笠原里穂)
SGHD、ヤマトHDともに増収
一方で営業利益は……
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の物流業界2社。対象期間は2025年4~6月期の四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・SGホールディングス(佐川急便)
増収率:9.8%(四半期の売上高3674億円)
・ヤマトホールディングス
増収率:7.8%(四半期の営業収益4374億円)
SGホールディングス、ヤマトホールディングスともに前年同期比で増収となった。
一方で、同期間の業績について利益面を見ると、SGホールディングスは前年同期比で減益、ヤマトホールディングスは営業赤字を計上している。
売り上げが伸びたにもかかわらず、減益、赤字となった要因は何だったのか。
次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、詳細を見ていく。