「もっと早く知りたかった…」資産を増やす人が持つ“第3のコンパス”とは?
東京大学大学院卒業後、ゴールドマン・サックスに入社。30代にして上位数パーセントの幹部、マネージング・ディレクターに就任し、アジアのトレーディングチームを率い、巨額の利益を上げた。その後、200兆円超の運用残高を誇る世界有数の機関投資家・ゆうちょ銀行で投資戦略を牽引。そんなマーケットの最前線を知り尽くしたトップトレーダーが、個人投資家が一生使える「オルカン」「S&P500」の“次の投資術”を徹底指南した初の著書『最後に勝つ投資術【実践バイブル】 ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略』(ダイヤモンド社)。投資初心者でも実践できるよう、徹底的にわかりやすく投資手法を体系化。ゴールドマン・サックス仕込みの「投資思考」や「オルカン+4資産均等型」といった実践的なポートフォリオ(資産配分)の構築方法、有望な個別株の見つけ方まで、すぐに役立つノウハウが満載!

投資のコンパス、持っていますか?
投資に限りませんが、自分が何をしたいのかをイメージすることは大事です。なぜなら、目的によって自分がとるべき行動が大きく異なるからです。
例えば、オルカン(三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」)のようなグローバル分散・パッシブ投資は、“投資の正解”“投資の王道”として世の中のコンセンサスとなりつつあります。
しかし、それが必ずしも「万人にとって最適な投資法」とはいえません。
「資産形成」と「資産保全」という2つの地図
投資の目的は「資産形成」と「資産保全」の2つに大別されます。将来に備えて投資による収益を上げていくのが「資産形成」で、現金以外の資産を保有してインフレなどに備えるのが「資産保全」です。
しかし、この2分類は、投資の目的に応じて投資家がとるべき行動を考えるのには不向きです。どちらも結局は「株式投資や不動産投資をしましょう」という話になり、とるべき具体的なアクションを導いてくれないからです。
行動するための「新しい3つの分類」
そこで、投資の目的を違った切り口で次の3つに分類したいと思います。
❷ 短中期の純投資目的(1日から数年単位の運用)
❸ その他
「儲けたい」だけが投資じゃない
「純投資」とは、投資する資金以上のリターンを得ることを指し、「❶長期」と「❷短中期」に分けて考えます。また、お金儲け以外の目的で投資をする人もいるので、「❸その他」として分類します。
このように分類することで、適切な投資の選択肢が明確になり、行動に移しやすくなります。これを踏まえ、投資目的ごとに具体的な投資戦略を立てることが大事なのです。
※本稿は『最後に勝つ投資術【実践バイブル】 ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。