「次のステップへの意欲」で
前向きな姿勢を見せる
相手からの褒め言葉を原動力として、今後の成長意欲を示すのも、高感度を高めるポイントです。このような「期待に応えようとする真摯(しんし)な姿勢」は、相手に大きな信頼感を与えます。あなたの言葉は、単なる口先だけのものではなく、行動を伴うものだと相手は確信するでしょう。
また「○○さんにもっと褒めていただけるように、これからも頑張ります」という感じで、相手について言及するのも好かれる言葉のひとつです。再び成果が出たときに、相手は「自分のおかげで頑張れたのかな」と自動的に自尊心がくすぐられます。
結果として、あなたと相手との間には、より強固な信頼関係が築かれ、今後のコミュニケーションも一層スムーズに進むはずです。
「悩み」があったことを伝えると
親近感が増す
褒められたとき、実は裏で苦労があったことを伝えてみましょう。「ありがとうございます!実は○○の時にすごく悩んでいたので、そう言っていただけると報われます」のような感じです。この成果に至るまでの背景や悩みや心配を軽く共有することで、相手は共感し、褒め言葉に深みが増します。
なぜこの方法が効果的なのか。それは、相手があなたの「人間性」や「努力の過程」に共感するからです。
人は誰しも、何かに挑戦する中で壁にぶつかる経験を持っています。あなたの悩みや心配を聞くことで、相手は「ああ、この人も自分と同じように苦労したんだな」と親近感を覚え、感情的なつながりを持ちやすくなります。
さらっと感謝を伝えたら
スマートに次の話題へと移る
ただし褒められたからといって、自分の努力や苦労、詳細な経緯を延々と語り始めるのはNGです。「いやー、それがですね、実はあの時、こんな大変なことがあって、それを乗り越えて……」などと自分語りを始めてしまうと、「自慢話にしか聞こえない」「ナルシシストかよ」と、途端に不快感を抱く可能性があります。
せっかく「ありがとう」で築いた良い雰囲気が、台無しになるのはもったいない。感じのいい人は、褒められたことへのさらっと感謝を伝えたら、その後はスマートに次の話題へと移るのが得策だと知っています。
褒められた時の返答は、単なる会話のマナーではありません。相手の好意を最大限に活かし、あなたの印象をさらに高め、人間関係を豊かにする「栄養」となるものです。
過度な謙遜で相手の気持ちを無駄にせず、かといって傲慢(ごうまん)になることもなく、さらっと感謝の気持ちを伝えましょう。あなたは「感じのいい人」として、より多くの人に好かれ、応援される存在になれるはずです。
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【最新記事】「感じのいい人が「嫌なことを言われた時」にさりげなく伝える〈魔法の一言〉とは?」は9月22日(月)に配信予定です
心ない言葉を何度も言ってくる人にどう対応すればいいのでしょうか。相手からの攻撃を止めて、穏やかな距離感を保つための「魔法の一言」を教えてもらいました。