
身近なツールとなったSNS。代々の資産や長年の事業基盤を持つ“本物の富裕層”は、SNSをどのように使っているのか。彼らのSNSとの付き合い方をひもとくと、ビジネスパーソンにとっても参考になる、良好な人間関係を築くためのヒントが見えてきました。(日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役社長 新井直之)
ホンモノの富裕層は
SNSでは目立たない
私は執事として、大富豪や富裕層の方々の生活を長年サポートしてきました。そうした中で、表舞台では語られない富裕層の本当の姿を直接目にしてきました。
今回は、彼らが「SNSとどう向き合っているのか」についてお伝えしたいと思います。
さまざまな富裕層と接する中で強く実感していることが一つあります。それは、真の富裕層はSNSで目立つことを避けるということです。
高級ホテルやクルーザー、プライベートジェットなど豪華な日常を送っていても、それをSNSに投稿することはほとんどありません。
一方で、つい最近富裕層になった人は、高級車や高級レストランの写真を頻繁にアップし、フォロワーからの羨望を集めようとします。
この違いは偶然ではなく、富裕層のタイプと心理的背景に深く関係していると考えます。
ホンモノの富裕層が
SNSを頻繁に使わないワケ
富裕層には、大きく分けて「新興富裕層」と「代々の富裕層」がいます。
新興富裕層は、起業や投資、副業などで短期間に資産を築いた人々です。
こうした新興富裕層には、高級車や高級時計、海外旅行、ラグジュアリーホテルなど自ら所有するものや豪華な体験を積極的にSNSで発信する人が多くいます。これらは自己承認欲求や社会的地位の誇示を満たすための行動であり、SNSが自身の成功を証明する“舞台”となっているのです。