「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

その「負の感情」に、名前をつけてあげよう
SNSを開くたびに、胸の奥がチクリと痛む。うらやましい。悔しい。取り残された気がする。
――そんなときは、自分の中にあるその「負の感情」に、そっと名前をつけてあげてほしい。
「悔しいな」「焦ってるな」
「なんで自分じゃないんだろう」
ただ、それだけでいい。
名前を与えられた感情は、もう手つかずのままではいられない。少しずつ輪郭を持ち始めて、こちらに歩み寄ってくる。
感情に名前を与えるということは、自分の手に、もう一度感情を取り戻すということでもある。
「なぜ、自分は認められたいのか」――この問いに真正面から向き合おうとする人ほど、すぐには答えが出せなくて、ぐるぐる悩んでしまう。
でも、それでいい。むしろ、その複雑さの中にこそ、あなたの足場が眠っている。
すぐにわからなくても、大丈夫。この問いを手放さずに抱え続けることが、あなただけの“輪郭”を、少しずつ形作っていく。
そしてその問いは、あるときふいに――“次に進む方向”を教えてくれる灯(あか)りになる。
強い欲望は道標に変わる
「認められたい」という気持ちは、これからの道を照らす“灯り”になる。
・どんな言葉で、どんなタイミングで、どんな形で
・どんなときに「報われた」と感じただろう
・どんな瞬間に「今の自分、好きだな」と思えただろう
その記憶をたどっていくことで、「本当に欲しかった承認」の形が、少しずつ浮かび上がってくる。それを考え抜くことが、あなたが「どこに向かいたいのか」を教えてくれる。
たとえ迷うことがあっても、その問いさえ手放さずにいれば、本当に進みたい方角を、見失うことはない。
承認欲求を、外側の評価から、内側の指針へと再構築する――その過程が、あなたのブレない軸になる。
承認欲求は、抑え込むものではない。その存在を認め、言葉にして、そっと手に取ってみてほしい。そのとき、「認められたい」という気持ちは、もうあなたの重荷ではなくなっている。
それは、胸の奥でじんわりと灯(とも)り続けるようなもの。あなたを温めながら、少しずつ前へと進ませてくれる。ときにくすぶりながらも、消えずに残るその熱が、あなたの歩みを、静かに照らし続けていく。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)