「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

「流行に乗る」の代償
流行に乗るのは、たやすい。
話題のトピックを拾い、旬の言葉を添えれば、「今を生きる自分」を手軽に演出できてしまう。
けれど、その代償は思いのほか大きい。人が集まる場所には、必ず熾烈(しれつ)な競争が生まれる。その恩恵を手にできるのは、ほんの一握りの先行者だけだ。
あとに続いた者たちは、「埋もれないように」と足を止めることもできず、気づけば、疲労の渦に巻き込まれていく。
優秀な人ほど、流行のレースにはまりやすい
優秀な人ほど、このレースに無自覚に巻き込まれやすい。
「自分なら勝てる」と疑わないからこそ、深くはまり込み、抜け出せなくなってしまう。
だが、流行とは、誰かが決めたルールに従うゲームにすぎない。その舞台に立った瞬間から、「次は何か」と焦り続けながら走る宿命を背負うことになる。
少しでも出遅れれば、「もう古い」と見なされる。積み上げたものも、あっという間に過去へと押し流されてしまう。
流行を追うとは、波が引くたびに、次の波を探して走り続けるということ。終わりなきラットレースなのだ。
そしてそのレースで、「勝ち続けること」は、自分を少しずつ消耗させていく。
「キラキラしたい」を、少し抑えるという選択
「目立ちたい」「キラキラしたい」
それは、人としてごく自然な感情だ。
でも、この無限ループから抜け出すために、まずは「キラキラしたい」という欲求を、ほんの少し抑えてみよう。
「映えたい」欲求をいったん手放してみると、人生は不思議なほど、穏やかに整い始める。
本来、「承認される」ことよりも、「自分で納得できる」ことのほうが、ずっと長持ちするのだ。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)