日常の暮らしだってアプローチの仕方1つで、自分の感情は大きく振れるのです。
例えばカラオケ。大抵、歌がうまいと思われたい人ばかりで行く。エコーを効かせて。
自分が得意な曲を歌えば、みんな褒めてくれて「俺は歌がうまい~」と簡単に満足感を得てしまう。しかし、その繰り返しではストレス解消には良いかもしれないけれど、やがて感情は動かなくなる。
ならば、ヴォーカルレッスンを受けて、誰も知らない人達の前で真っ白になって歌う経験を積んでみてはいかがでしょうか?1人でカラオケ教室に通って練習をしたり、ステージのあるカラオケ店に行き、1人で歌って拍手が貰えるまでやってみたり。
そうすればきっと、自分の感情が大きく動くはずです。やっている事は、他人から見たら格好悪いし、恥ずかしいかもしれないけれど、俯瞰で見たら格好良い。もっと歌がうまくなるには何が良いかな?とさらに考えていくことで、面白い物語がドンドンと生まれるのですから。
苦労して穫ったレモンの
香りは格別だった
私の自宅の庭には、2メートル位になるまで育った大きなレモンの木が生えております。
あまりに大きくなりすぎたので、レモンの収穫ついでにワタクシがその枝を剪定するわけなのですが、レモンの枝に生えているトゲは、太くて硬くほとんど凶器。なので、剪定した枝をそのままゴミとして捨ててしまうと、収集員さんが怪我をしてしまいます。
そう思い、とりあえず自宅から畑に移動させ、そのうちシュレッダーで細かく粉砕して畑の肥やしにでもしようと考えているわけです。
そこまでやってようやく手に入れたレモン。その皮を入れた紅茶は、スーパーで買ってきたレモンの皮を入れたものより何百倍も清々しい香りがします。

カップを持つ手はレモンのトゲでプツプツと穴が空いている。そんな手を眺めながら、自宅の庭で採ったレモン入りの紅茶を飲むと、くすぐったい気持ちになってとても面白い。
もし、収集員さんの怪我を考えずにレモンの木をゴミ出ししていたら、そういう気持ちはもっと希薄なものになっていたかもしれません。
めんどくさかったり、たいへんだったり、人のこと考えたり、そんなことの片隅に、面白いことは待っているのです。