クルマやバイクなど多くの趣味を楽しみ、独特のキャラクターで愛される所ジョージ。2025年で70歳を迎える彼の一味違ったセンスは、どのようにして育てられたのだろうか。他人の評価やブランドに頼らず、かっこよく生きるためのヒントを、雑誌『デイトナ』編集部が本人に直接うかがった。※本稿は、デイトナ編集部編『所ジョージの世田谷ベースVOL.59 新解釈 スーパートコロ辞典』(ネコ・パブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。
身の丈に合わないと
高級品もダサくなる

所ジョージ(以下、所):あのさ、落とし穴ってあるじゃん。本来、落とし穴ってのは、誰かを落とすために掘るものでしょ?だけど普段の生活の中で、実は自分が落とし穴に落ちちゃってるみたいなことって、結構あると思うんだよね。
編集部:落とし穴ですか?
所:例えば、指輪ひとつ買うにしてもさ、デッカい石がついた指輪なんか買っちゃったりするじゃん。エリザベス女王みたいな。
でもさ、エリザベス女王じゃないじゃん。お金持ちになったからって、エリザベス女王みたいな、大きな宝石をつけた指輪を買っちゃいけないのよ。女王にはさ、守ってきた伝統と地位、国民の尊敬があるから、大きな宝石が似合ったりするわけだから。
編集部:実質が伴っていないと。
所:そう。宝石じゃなくてもさ、映画に出てきた主人公がつけているような高級な腕時計とか、モデルさんが持っているブランド系のバッグや服なんかを買っちゃうみたいな。
やったっ!良かったっ!って、自分の家で見ている分にはいいよ。でもさ、それをつけて外に出た時、どうなの?と。そこは冷静に見極めないとね。自分がまわりからどう見られるか、考えなきゃ。