「慶應を卒業したのに、法政卒の友人より給料が低い…」
新刊『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別なガクチカも将来の夢もなかった普通の就活生=「脇役さん」の著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分だけの就活戦略をつくりあげ、食品超大手を含む22社から内定を得た実体験から生まれた一冊です。
「長期インターンにも行っていないし」「自己PRで語れることがない」――。
そんな普通の就活生が、どうすれば自分に合う企業に内定を取れるのでしょうか? 就活に不安を抱えるすべての学生、そしてその姿をそっと見守る保護者の方に届けたい、内定につながるリアルな戦略が詰まった、まったく新しい就活本です。今回は、学生時代に就活を頑張ることが人生最大の投資になるということについて著者である藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

「慶應を卒業したのに、法政卒のあの人より給料が低い…」
「慶應を卒業して、大企業に就職。30歳になり年収は700万円。悪くはないと思っていました。けれども、法政から就活を頑張って外資系メーカーに就職した中学時代の同級生が、すでに年収1000万円を超えていると聞いた瞬間、胸の奥にざらついた感情が広がりました。」
せっかく高学歴を手に入れても、社会人になり、友人と関わるうえでこうした悩みが生まれることがあります。
学歴形成には12年、就活対策はわずか1年
僕は愛知県の私立中堅大学の出身ですが、学生には就活に全力を注いだほうがいいと声を大にして伝えたいです。
理由は、高学歴を手に入れた学生でも、全員が全員、就活に注力しているわけではないからです。思い返せば、小学校6年・中学校3年・高校3年。合計12年間も、嫌な勉強に耐えてきたのは「良い企業に就職するため」だったはずです。
大学生だった頃の僕は、これは大きなチャンスだと考えたんですよね。他の人が、大学受験に比べてこれだけ就活に手を抜いているなら、チャンスでしかないと。
学歴の形成には12年かかります。私立の小学校に通い、早くから塾に通う人も多いですよね。
一方で、就活は1年注力するだけで自分に合った企業に就職できる可能性がぐっと高まります。塾に通う必要もありません。
僕が8年間、ずっと就活に関する情報を発信する理由がここにあります。
就活はコスパ・タイパがあまりに高い。そして誰かの人生を少しのアドバイスで変えることができます。
就活で身につけたことは一生使える
就活はコスパ・タイパがあまりに高い。更にもうひとつ大切なのは、就活で得た知識や経験は「一生使える」という点です。学校で習った関数を、大人になってから1度も使ったことはありません。
一方で、就活を通しておこなった「自己分析」「業界理解」「企業研究」「エントリーシート対策(=読まれる文章の書き方)」「面接対策(=伝え方)」は、社会人になっても役立ちます。
また将来的に転職を考えても、就活で得た知識や経験、そしてスキルは、そのまま転職活動で活かすことができます。
「手に職をつける」という言葉がありますが、就活を通して得たものは、まさに一生涯、手の中に残り続けるものです。
コスパ・タイパ、そして永続性。
就活に全力を注ぐ価値は、この3つの観点からも明らかです。
就活は人生を一度で決めるものではありません。転職による軌道修正も前提にしていい。だからこそ、最初の就活で培ったものが、その後のキャリアの礎になります。
僕の著書『脇役さんの就活攻略書』でも、この考えをベースに「就活だけでなく、その後の転職や仕事に活かせる知識・テクニック」を詰め込みました。就活に不安を感じている方も、「努力が将来の投資になる」と考えて前向きに挑んでもらえたら嬉しいです。1人でも多くの就活生が、そう思えるきっかけになりますように。