高市政権が注力する「AI基本計画」でもフィジカルAIが重点分野に Photo:Bloomberg/gettyimages
2026年の日本株の本命テーマとして期待されているのが「フィジカルAI」である。AIインフラでは米国の大手ITや韓国勢が脚光を浴びたが、フィジカルAIでは日本勢が強みを発揮できる可能性があるからだ。連載『株式相場の歩き方』の本稿では、フィジカルAIの最新状況に加えて、注目企業6社を紹介する。(経済ジャーナリスト 和島英樹)
26年の本命テーマ「フィジカルAI」
日本企業が強いFA分野に注目
日米共に2025年の株式相場の主役がAI(人工知能)関連銘柄だったことに異論はないだろう。26年もAI関連の勢いは継続すると見込まれているが、けん引する銘柄については変化がありそうだ。
26年の本命テーマとして注目しているのが「フィジカルAI」である。今までは米エヌビディアやアドバンテストなど「AIインフラ企業(半導体、半導体製造装置、電線、クラウド)」が脚光を浴びていたが、今後はAIを使って生産性を高める企業が脚光を浴びるとみているからだ。
フィジカルAIとは、ロボットが現実の「物理的」な世界を認識および理解し、最適な行動を起こすAIのことだ。人間が条件や動き方の規則を設定してきたこれまでの自動化技術から進化し、AIによる自律的な判断が可能になる。特に二足歩行ロボットや自動運転への応用が期待されている。
高市政権の「AI基本計画」においてもフィジカルAIは中核と言っていい存在で、いわば「国策」である。世界的に労働力が不足していることも導入を加速させるはずだ。
AI分野では、日本企業は米中の後追いではないか、という声もあるかもしれない。だが、フィジカルAIにおいては、日本企業が積み上げてきた高精度の技術が信頼や安全につながりやすく、日本企業に活躍のチャンスがある。
フィジカルAIの中でも、特に日本企業の活躍が期待できる分野はFA(工場自動化)だ。二足歩行ロボットでは米国や中国が先行しているが、FA分野は伝統的に日本企業が強く、存在感を示しているからだ。
直近では25年12月に開催された「2025国際ロボット展」が業界関係者の関心を集めた。特に話題となったのが日本を代表する産業用ロボット大手2社の安川電機とファナックのブースだ。筆者も取材に行ったが、多くの関係者が詰め掛けていた。
労働力不足を解消し、生産性を改善するジョーカー的存在であるフィジカルAI。次ページでは、フィジカルAIの具体的な活用例を紹介しつつ、躍進が期待できる注目6社についても紹介する。







