ダイヤモンド・オンラインでは2025年5~9月にかけて、連載「シン日本流経営」を展開した。

 一橋ビジネススクール客員教授の名和高司氏が執筆した同名書籍『シン日本流経営』(ダイヤモンド社)の中から、テーマ別に抜粋・編集してお届けする企画で、おかげさまで多くの反響をいただいた。特に関心が集まっていたテーマは、「超・高収益企業」として知られるキーエンスの実態だ。

 今回は連載記事の中から、キーエンスに関する記事を中心に、特に読者からの反響が大きかったものを4本ご紹介する。三菱商事やマッキンゼーを経て経営学者に転じた名和氏の、独自の視点による鋭い批評や分析をぜひご堪能いただきたい。

キーエンスに「仕事ができない営業マン」がいない理由、“普通の社員”も必ず育つ方程式とは?

キーエンス「鬼の規律」衝撃実態!ネットサーフィン禁止、1分単位で外出報告、電話件数を上司が管理…〈見逃し配信〉Photo:Bloomberg/gettyimages

本記事では「超・高収益企業」として知られるキーエンスに着目。同社の営業部隊が「平均的に高いソリューション営業力」を持ち、誰がどの企業を担当しても結果が出せる要因を深堀りしていく。

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「規律の鬼・キーエンス」が「自由闊達な会社」よりも成果を出せるワケ、1分単位で外出報告・営業電話の数まで管理…

キーエンス「鬼の規律」衝撃実態!ネットサーフィン禁止、1分単位で外出報告、電話件数を上司が管理…〈見逃し配信〉Photo:Bloomberg/gettyimages

引き続き、キーエンスの強みを深堀りする。社員に厳格な規律を課す企業と、自由闊達で伸び伸びとした風土の企業。両者を比べると、後者の方が柔軟な発想や成果が生まれると思われがちだ。だがキーエンスは社員に厳しいルールを課しながら、他の追随を許さない圧倒的成果を叩き出している。それはなぜか――。

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「日本のユニコーン企業に興味ある?」→ PayPal創業の伝説的投資家が言い放った“ぐうの音も出ない正論”

キーエンス「鬼の規律」衝撃実態!ネットサーフィン禁止、1分単位で外出報告、電話件数を上司が管理…〈見逃し配信〉Photo:David Hume Kennerly/gettyimages

名和教授はかつて、伝説的投資家として知られるピーター・ティール氏と話す機会を得た。そこで日本のユニコーン企業(設立から10年以内で、評価額が10億ドル以上の未上場企業)への関心度について聞いたところ、“ぐうの音も出ない正論”が返ってきたという。ティール氏が語った内容とは――。

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まるで別人!コンサルや5大商社を辞めたエリートが“ただの人”になる根本理由、「名刺が使えない」ではなく…

キーエンス「鬼の規律」衝撃実態!ネットサーフィン禁止、1分単位で外出報告、電話件数を上司が管理…〈見逃し配信〉Photo:SOPA Images/gettyimages

本記事のテーマは「組織能力」。マッキンゼー、三菱商事、三井物産、ソニー、トヨタ自動車――。勝ち組企業には、社員のパワーを10倍にする組織能力が備わっている。在籍時は活躍していたエリートが、辞めた途端に別人のごとく輝きを失う例もある。各社はなぜ、社員の実力を大きく引き上げることができるのか。名和教授が独自の目線で考察する。

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書籍紹介:『シン日本流経営』(名和高司 著)

キーエンス「鬼の規律」衝撃実態!ネットサーフィン禁止、1分単位で外出報告、電話件数を上司が管理…〈見逃し配信〉『シン日本流経営』(名和高司 著、ダイヤモンド社、税込3080円)
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<内容紹介>

なぜいま「シン日本流経営」が必要なのか──。

日本流経営は優れた元型を持ち、利他心、人基軸、編集力という日本ならではの「本(もと)」を軸に守破離(しゅはり)を繰り返し、世界で存在感を示してきた。

では、なぜ多くの日本企業がそれを見失い、平成、令和という2つの時代を通じて競争力を低下させ続けることになったのか。 「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げられたのもつかの間。バブル崩壊とともに一気に自信喪失に陥り、アメリカ流の株主至上主義に思い切り舵を切っていった。

日本流を封印し、「世界標準」モデルを取り入れようとした結果が、平成の失敗を招いてしまったのである。そもそも世界標準というものは、世の中に存在しない。取り返しがつかなくなる前に、我々は日本流の本質を取り戻し、それを「シン日本流」にアップデートさせる知恵を発揮しなければならない。