
どんな職場にも、高圧的な人はいるものです。ひとたび標的にされれば、しつこくネチネチと攻撃され、心身ともに疲弊してしまいます。そこで、長年にわたり言葉遣いを研究してきた東香名子さんが、快適な距離を保つための「魔法の一言」を教えてくれました。(ウェブメディアコンサルタント 東 香名子)
ネチネチ攻撃してくる高圧的な人と
快適な距離を保つ方法とは?
日々仕事をしていると、いじめっ子のような高圧的な人に遭遇するものです。「あの人から目をつけられたくない」「一度ロックオンされると、ずっとネチネチと攻撃されるから怖い」と、身がすくむような思いをすることはありませんか。
真面目に仕事に取り組む「いい人」はその優しさゆえに、面倒な人から標的にされることもあります。あなたの優しさや謙虚さは決して気弱さではありません。ただ、それが「主張が控えめなおとなしい人」に見えたり、無意識のうちに相手の意見を重視する受け身のコミュニケーションになっているのかもしれません。
不幸にも、これらは「この人は攻撃しても大丈夫そうだ」という勘違いを生んでしまうのです。
私はバズる表現の専門家として、「どうすれば自分の伝えたいことが正しく伝わるか」「多くの人のハートにアプローチできるか」といった表現を日々研究しています。面倒なビジネスシーンでも、「感じのいい人」は表現が上手で、うまく人間関係をコントロールしていると思います。
高圧的で面倒な人と、仲良くなることでも戦うことでもない。上手な距離を保ちながら快適に働くために、感じのいい人が普段からさりげなく使っている「魔法の一言」を紹介します。
高圧的な人が
「いい人」ばかりを狙う理由
そもそも、なぜ高圧的な人は「いい人」すなわち「優しい人」「謙虚な人」ばかりを狙うのでしょうか?その背景には、いくつかの心理が隠されているようです。
一つは、相手の反応を見て自分の優位性を確認しようとするというもの。彼らは、無意識のうちに、自分の言葉がどれだけ相手を動かせるかを試しているのです。
たとえば、あなたが「はい」「わかりました」とだけ答えてしまうと、彼らは「この人は自分の指示に黙って従う人間だ」と認識します。この受け身な姿勢が、彼らにとって「つけ入る隙」を与え、次の指示や不満をぶつける標的となってしまうのです。
一方で、高圧的な人には意外な一面もあると言えます。