ドナルド・トランプ米大統領は、イスラエルにヨルダン川西岸の併合をとどまるよう圧力をかけ、ガザ戦争終結に向けて米国の和平案を支持するよう働きかけると、アラブ諸国やムスリム国家の指導者に伝えた。中東と米政府の当局者が明らかにした。トランプ氏は23日のニューヨークでの非公開会合で確約した。その数日前には、フランスをはじめとする欧州諸国がパレスチナを正式に国家承認すると表明していた。そうした動きに対し、イスラエルがヨルダン川西岸の全域または大部分を正式に併合しかねないとの懸念が高まっている。イスラエルが1967年に支配下に置いたヨルダン川西岸を併合すれば、同国に対するアラブ諸国の不満が爆発する恐れがある。ガザ戦争の終結に向けた和平努力がさらに後退し、イスラエルとサウジアラビアの国交正常化への米国の期待もしぼみそうだ。