米司法省の当局者は今週に入り、連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー元長官の刑事訴追を急いでいる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ドナルド・トランプ大統領が自身の政敵を訴追しようとする前例のない取り組みがエスカレートしている。関係者によると、検察当局は25日にもバージニア州の連邦大陪審にコミー氏の起訴を求める構えで、準備を進めている。政権側は、2016年の米大統領選へのロシア介入疑惑にトランプ氏が関与した可能性を巡りFBIが以前に行った捜査に関し、コミー氏が20年の議会証言で偽証した疑いについて捜査している。この案件に適用される公訴時効は来週で切れる。トランプ氏は数日前、コミー氏を含む主な政敵たちをなぜまだ提訴しないのかと公然と疑問を呈し、パム・ボンディ司法長官に迅速に動くよう迫っていた。トランプ氏は19日、2期目発足後にバージニア東部地区の連邦検事に任命したエリック・シーバート氏を解任。シーバート氏はコミー氏について、起訴に足る問題はないとの考えを同僚に伝えていた。トランプ氏はその後、自身の元顧問弁護士の1人であるリンジー・ハリガン氏を、シーバート氏の後任に起用した。