
米・ハワイ4島の中でも、自然の豊かさと静けさで人気のハワイ島。近年、アメリカ西海岸の億万長者たちがハワイ島の会員制クラブ内にセカンドホームをこぞって買っている。何が彼らを惹き付けるのか。(取材・文/ジャーナリスト 長野美穂)
最低でも6億7000万円〜、米富裕層が夢中になる広大な別荘
ハワイ島コナの空港から車で10分ほどの距離にある不動産の会員制コミュニティ「コハナイキ」。コナコーストの美しい海を望む総面積450エーカーの土地に、ゴルフ場やレストランやスパなどの施設と共に豪華な別荘が建ち並ぶ。
450エーカーといえばアメリカン・フットボールの試合会場341個分で、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた面積よりも広い。そんな気が遠くなるような広大な敷地内に建てられた別荘を販売するのが、コハナイキのセールス・マーケティング部門のバイスプレジデント、キャリー・ニコルソンさんだ。
「コハナイキでは、土地と建物を合わせた不動産の価格は今、だいたい1軒当たり最低価格450万ドルからで、一番上は2600万ドル」と彼女は言う。日本円にして6億7000万円から39億円という価格だ。
ちなみに価格39億円の邸宅は現在売り出し中で、7ベッドルームの平屋だ。バスルームも7つ以上ある。
ニコルソンさんいわく、ほとんどの客がローンを組まずにキャッシュで住宅を購入するという。
すでに建設済みの住宅を買う客が多いが、敷地内の更地の土地を買ってそこに自分で家を建てることもできる。
どちらにしても、敷地内に不動産を購入した者だけが、コハナイキ会員制クラブに入会できる――という究極のエクスクルーシブさが売りだ。