「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

「自分の違和感」の質を、信じてみる
「一生この会社で働くなんて無理」と感じたことはないだろうか。
そんなときに考えてほしいのが、あなただけの「唯一無二性」がどこにあるか、だ。
少数派であることを、恐れる必要はない。しかし、奇をてらう必要はない。目立つことを、急ぐ必要もない。
本当に価値あるものが埋もれてしまう――それこそが、最大のリスクなのだ。
まずは、王道を深く理解すること。その延長線上に、ほんのわずかな角度を加えてみる。
この“良質な違和感”こそが、誰にも奪えない立場へと、あなたを導いてくれる。
実際、少しだけズレてみたことで――
「共感なんてされないと思っていたのに、声をかけられた」
「周囲と違うはずなのに、なぜか反応がよかった」
そんな手応えを感じ始めた人は、意外と多い。ズレの設計は、じわじわと効いてくる。
ズレとは、誰かを出し抜くための技術ではない。自分にしか見えない角度を信じ、それを言葉にしていく作業だ。
「王道」の構造の核心を見抜く
誤解してはならないのは――「ズレ」は、誰にでも生み出せるということだ。
そのためにまずは、王道の構造を丁寧に読み解くことから始めてみよう。
・なぜ、これが支持されているのか
・なぜ、このルールが機能しているのか
その核心を見抜くこと。すべては、そこから始まる。
そして、その理解の上に、自分だけの違和感を、そっと差し込んでみる。
違和感とは、見過ごされがちなサインだ。その“ざらつき”を見逃さず、あえて言葉にしてみよう。
・この展開、どこか窮屈だな
・もっと自然な選択肢があるはず
そんな違和感こそが、ズレの種になる。
「意図されたズレ」こそが、最も強力な差別化戦略になる。
たとえ成熟した市場であっても、拾われていないニッチや、既存サービスの隙間を突くことで、王道の恩恵を受けながら、競争からは自由でいられる。
「そんなことに意味があるのか?」と疑われたとしても――やがてそれは、「理にかなった価値」として、きっと誰かに届く。
そのとき、あなたの立ち位置は、「新たな王道」へと、ゆるやかに昇華していく。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)