「共助だから」と
食料や物資を求められたら?
避難所へ入る際、備蓄食を全員で分けあうルールだからと言われて没収される、あるいは持参した道具をより大変なひとに回してほしいと言われて取り上げられる。
このような「共助の強要」または周囲の避難者からの「クレクレ問題」について悩まれるかたもいると思います。避難所の状況的に、こうした問題はあり得ない話ではないのです。その対応・対策についてお話しします。
避難所において「個々人の物資を受け付けで回収する」というルールを定めている条例やガイドラインは、原則として存在しません。個人が持ち込んだ防災リュックの中身は、全て本人のものです。
状況に応じて物を分けあう、助け合うということはあり得ますが、共助は最初から期待するものではなく、自然と生まれるものです。決まりだから食料を全て回収します、には「NO」と言ってよいのです。
美味しすぎる非常食は
避難所だと敵を作る
非常食は「目立たず・音が出ず・いい匂いが広がらない」ものを選ぶことをおすすめします。
周囲の避難者が配付された乾パンを分けあっている状況で、準備万端のわが家だけが温かくて美味しい非常食を食べることは、なかなか難しいものがあります。
車中泊や在宅避難であれば問題ありませんが、避難所用の非常食は、あえて地味なものも入れるようにしましょう。
他人を助けるよりも
まずは自分や家族を守って
貸した道具が返却されないという状況は、避難所において死活問題となる場合もあり得ます。
ライト・ラジオ・スマホ充電器をはじめとする道具類は、未使用時にはリュックやバッグに入れて見えないようにすること。貸し出し前提の小さな予備を持ち込むこと、などが有効です。


また、本当になくなると困る道具は、貸してと言われてもきっぱり断ることも重要です。自分と家族を優先しましょう。
